【ど忘れと迷いを払拭!】等比数列の和の公式を導く

2021年7月17日数列実用数学技能検定(数学検定 数検),数検2級,数検準1級

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Lukia_74

Lukia

あんなに使ってた「等比数列の和の公式」をど忘れしてしまいました。
そこで、自分のために、公式を導いてみようと思います。

公式を導く

初項\( \ a \ \) , 公比\( \ r \ \)(特に\( \ r \neq 1 \ \))の等比数列の一般項\( \ a_n \ \)は、

\( \ a_n=a\cdot r^{n-1} \ \) (\( \ n \ \)は自然数)
このとき、初項から第\( \ n \ \)項までの和を\( \ \mathrm{S}_n \ \)とすると、
\( \ \mathrm{S}_n=a+ar+ar^2+\cdots+ar^{n-1} \ \) と表せる。
両辺を\( \ r \ \)倍して、辺々その差をとる。
\( \ \color{#FFFFFF}{r}\mathrm{S}_n=a+ar+ar^2+\cdots+ar^{n-1} \ \)
\( \ r\mathrm{S}_n=\color{#ffffff}{a}\color{#ffffff}{+}ar+ar^2+\cdots+ar^{n-1}+ar^n \ \)

\( \ \mathrm{S}_n-r\mathrm{S}_n=a-ar^n \ \)
\( \ \left( 1-r\right)\mathrm{S}_n=a-ar^n \ \)

ここで、\( \ 1-r \neq 0 \ \) であるから

\( \ \mathrm{S}_n= \ \)\(\displaystyle\frac{a-ar^n}{1-r}\)

(特に\( \ 1 \gt r \ \)のとき、使いやすい)

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公比が1より大きいか、小さいかで公式を使い分けると便利なこともあります。
\( \ \mathrm{S}_n= \ \)\(\displaystyle\frac{ar^n-a}{r-1}\)
(特に\( \ 1 \lt r \ \)のとき使いやすい)

公式は「日本語」で覚えておくと確実

今回、私が問題を解いていて、公式をど忘れしてしまったのは、末項の扱いがあいまいだったためです。
末項がいつもn項とは限らず、n-1項なんてこともあるので、
等比数列の和の公式がどうやって導かれたのかということを忘れているとか、
ただただ、そういうものだ。と丸覚えしていると、とっさのときに迷うことになります。

これは、旧センター試験や、共通テストなどでは命取り。
せっかく、日本語でも数学ができるのですから、
(母語で数学や理科ができるというのは、結構すごいことなんです)
公式を日本語訳して、覚えてしまいましょう。

等比数列の和\( \ = \ \)\(\displaystyle\frac{末項の次項-初項}{公差-1}\)


 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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Posted by Lukia_74