2019年大学入試センター試験 数学1A「第4問 不定方程式」を解いてみる。

2019年1月31日整数の性質数学, 数学検定, 数検準2級

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Lukia

はじめにおことわりを。
第4問は4つの小問からできていますが、この記事では、(1)と(2)について書くこととします。

小問1

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不定方程式 \( \ 49x-23y=1 \ \) の解となる自然数\( \ x \ , \ y \ \)の中で,
\( \ x \ \)の値が最小のものは
\( \ x=\color{#0004fc}{ア}\quad ,\quad y=\color{#0004fc}{イウ} \ \) であり,
すべての整数解は,\( \ k \ \)を整数として
\( \ x=\color{#0004fc}{エオ}k+\color{#0004fc}{ア}\quad ,\quad y=\color{#0004fc}{カキ}k+\color{#0004fc}{いう} \ \) と表せる。

そもそも不定方程式を解くのが苦手な方のために。(読み飛ばしOK)

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不定方程式の解き方は人それぞれですね。
私は、アメーバブログで数学に関する記事を書いていらっしゃる方(お名前などは失念)のやり方を踏襲させていただいています。
YouTubeには、芸人のタカタ先生という方が不定方程式の解き方をレクチャーしていらっしゃいますが、形は違えど、やっていることは同じです。
いくつか動画やブログなどを見比べて、自分がやりやすい方法を覚えてください。

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まずは、単純に49と23の大きさを比べます。
すると、49の方が大きいですね。
口の中でもごもご、式を言いながら、たすき掛けをするように数字や文字を配置します。
今回、\( \ y \ \)の係数が\( \ -23 \ \)となっていますので、
たすき掛けの際は、\( \ \Large \color{#0004fc}{-y} \ \)と\( \ \LARGE 23 \ \)に分けて書いてください。
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横書きだった\( \ 49x-23y \ \)が縦書きになりました。
通常は、波線なのですが、パソコンでうまく書けなかったので、ピンク色の線としています。
これから、割り算をして下まで下がり、その後かけ算をしながら上に上がっていきます。このピンク色の線を超える数字が出たら完了です。

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\( \ 49\div23=2 \ 余り \ 3 \ \)ですね。
商の2を23の右横に書いて\( \ \times \ \)の記号でつないでおき、
余りの\( \ 3 \ \)は、\( \ 23 \ \)の下に書きます。
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次は、\( \ 23\div3=7 \ 余り \ 2 \ \)ですね。
先ほどと同様に、
商の7を3の右横に書いて\( \ \times \ \)の記号でつないでおき、
余りの\( \ 2 \ \)は、\( \ 3 \ \)の下に書きます。
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パターンがわかってきたと思いますが、
\( \ 3\div2=1 \ 余り \ 1 \ \)です。
商の1を2の右横に書いて\( \ \times \ \)の記号でつないでおき、
余りの\( \ 1 \ \)は、\( \ 2 \ \)の下に書きます。
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最後に出た余りの\( \ 1 \ \)は、①などとしておくと、商の1と区別がついて、わかりやすいのでオススメです。
ひたすら①が出るまでこの操作を繰り返してください。

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それでは、いよいよピンク色の線を目指して、上に上がっていきます。
まずは、①を斜め右上にそのまま繰り上げます。
次に、左にある\( \ \times 1 \ \)と文字通りかけ算し、答えを右向き矢印の方向に書きます。
\( \ ①\times 1=1 \ \)となりますね。
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かけ算によってできた\( \ 1 \ \)はもう一段上に上がるのですが、
一段上がるときには、一段下の数字とのたし算をして上がります。
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アメーバブログの方は、「ここはそのまま繰り上げます。」と説明していらっしゃったように記憶していますが、ほかの部分のやり方と統一するために、割り算によって求めた①の段の右横に\( \ \color{#f700ca}{0} \ \)を書いておきましょう。
そうすれば、\( \ 1\left( かけ算の結果\right)\color{#f700ca}{+}\color{#f700ca}{0}\left( 一段下の数字\right)\color{#0004fc}{=}\left( 上向き矢印\right)1 \ \)
と理解できますね。
しつこいようですが、下に図を貼っておきますので、確認してみてください。

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繰り上がった1と同じ段の左に書いてある\( \ \times 7 \ \)でかけ算をし、こたえを左矢印の指す位置に書きます。
そして、「一段下の数字とたし算をして繰り上がる」のですから、
\( \ ①\color{#f700ca}{+}7\color{#0004fc}{=}8 \ \)となりますね。

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ピンクの線を超えるまであともうひと息ですね。
\( \ 8\times 2=16 \ \)で求めた\( \ 16 \ \)を右矢印の指す位置に書き込みます。
そして、「一段下の数字とたし算をして繰り上がる」のですから、
\( \ 1\color{#f700ca}{+}16\color{#0004fc}{=}17 \ \) となり、
晴れて\( \ 17 \ \)がピンクの線を超えましたので、操作完了です。

小問1を解く。

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先ほどの図に、紫の記号や、囲みを付け加えています。
この解き方のいいところは、紫の記号や囲みを使えば整数解や\( \ x \ , \ y \ \)がぱっとわかることです。

$$x=\color{#0004fc}{8}\quad ,\quad y=\color{#0004fc}{17}$$

$$\begin{align}x&=\color{#0004fc}{23}k+\color{#0004fc}{8}\\ \color{#0004fc}{-y}=&\color{#740074}{-}49k\color{#740074}{-}17\\ y&=\color{#0004fc}{49}k+\color{#0004fc}{17}\end{align}$$

小問2を解く。

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\( \ 49 \ \)の倍数である自然数\( \ \mathrm{A} \ \)と\( \ 23 \ \)の倍数である自然数\( \ \mathrm{B} \ \)の組\( \ \left( \mathrm{A}\quad ,\quad \mathrm{B}\right) \ \)を考える。
\( \ \mathrm{A} \ \)と\( \ \mathrm{B} \ \)の差の絶対値が\( \ 1 \ \)となる組\( \ \left( \mathrm{A}\quad ,\quad \mathrm{B}\right) \ \)の中で,\( \ \mathrm{A} \ \)が最小になるのは
\( \ \left( \mathrm{A}\quad ,\quad \mathrm{B}\right) \ = \ \left( 49\times \color{#0004fc}{ク}\quad ,\quad 23\times \color{#0004fc}{ケコ}\right) \ \) である。

$$\begin{align}\mathrm{A}=49x \ , \ \mathrm{B}=23y\quad &\left( x \ , \ y \ は自然数\right) \quad とする.\\ \\ \vert \mathrm{A}-\mathrm{B} \vert=&1 \\ \vert 49x-23y \vert=&1\\ 49x-23y=&\color{#0004fc}{ \pm }1 \end{align}$$

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ぱっと見、(1)が使えそうですね。
それもあって\( \ \mathrm{A} \ \)や\( \ \mathrm{B} \ \)を\( \ 49x \ , \ 23y \ \)とおいたわけですが、
二次試験レベルだと、おそらく\( \ x \ , \ y \ \)が自然数である。ということをことわっておく必要があると思います。
ちなみに、なぜ「整数(自然数だけでなく、負も0もありうる)」ではなく、「自然数」と限定できたか。というと、
「\( \ \mathrm{A} \ \)や\( \ \mathrm{B} \ \)が自然数」とあるからです。
もし、\( \ x \ \)や\( \ y \ \)が負の整数や0だったら、自然数になりえませんからね。
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「自然数\( \ \mathrm{A} \ \)が最小になる」ということは、
「自然数\( \ x \ \)が最小になる」ということです。
そこで、\( \ 49x-23y= \pm 1 \ \)を計算して求めた
\( \ \color{#0004fc}{x=23k+8}\quad \cdots\cdots\quad ① \ \)と
\( \ \color{#f700ca}{x=23k-8}\quad \cdots\cdots\quad ② \ \)のグラフを描いて考えてみたいと思います。
ちなみに、\( \ k \ \)は整数です。

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実際の直線① , ②はもっと急激な右上がりなのですが、
正確なグラフが必要なわけではないので、デフォルメしています。
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2本の直線は、\( \ x \gt 0 \ \)となるところから表しています。
青い線とピンクの線で見比べると、青い線の方が、\( \ k \ \)の値が小さいうちから少なくとも正の数になるとわかりますね。
ピンクの線が正の数になるころには、青い線はだいぶ上をいっています。
つまり、整数\( \ k \ \)が小さくても\( \ x \ \)が自然数になりえるほうが、\( \ \mathrm{A} \ \)に課せられた条件を満たす可能性がありますね。
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センター試験のときは、\( \ x \ \)についての式を二つ作れたら、
単純に\( \ k=0 \ \)を入れてみてください。時間がないので、それで判断しても十分だと思います。

$$\begin{align}x=&23k+8 \gt 0\quad となるのは, \\ -\frac{8}{23} \lt &k\quad のとき. \\ 条件を満たす整数 \ k \ は&k=0\\ \\ \\ ゆえに\quad &x=8\\ &y=49\cdot 0+17=17 \\ \\ \left( \mathrm{A}\quad ,\quad \mathrm{B}\right) \ =& \ \left( 49\times \color{#0004fc}{8}\quad ,\quad 23\times \color{#0004fc}{17}\right) \end{align}$$

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また,\( \ \mathrm{A} \ \)と\( \ \mathrm{B} \ \)の差の絶対値が\( \ 2 \ \)となる組\( \ \left( \mathrm{A}\quad ,\quad \mathrm{B}\right) \ \)の中で,\( \ \mathrm{A} \ \)が最小になるのは
\( \ \left( \mathrm{A}\quad ,\quad \mathrm{B}\right)=\left( 49\times \color{#0004fc}{サ}\quad ,\quad 23\times \color{#0004fc}{シス}\right) \ \) である。

$$\begin{align}\vert \mathrm{A}-\mathrm{B} \vert=&2 \\ \vert 49x-23y \vert=&2 \\ 49x-23y=& \pm 2 \end{align}$$
$$\left( 以下, \ k \ は整数とする.\right)$$
$$\begin{align}ⅰ\quad &\quad 49x-23y=2\quad のとき \\ &\quad \quad x=23k+16 \\ &\quad \quad y=49k+34 \end{align}$$

$$\begin{align}ⅱ\quad &\quad 49x-23y=-2\quad のとき \\ &\quad \quad x=23k-16=23k+\left( 23-16\right)=23k+7 \\ &\quad \quad y=49k-34=49k+\left( 49-34\right)=49k+15 \end{align}$$
$$\begin{align}ⅰ \ , \ ⅱ \ より&自然数 \ \mathrm{A} \ が最小になる自然数 \ x \ の値は \\ x=&7\quad ,\quad y=15 \\ \\ 以上より&\left( \mathrm{A}\quad ,\quad \mathrm{B}\right)=\left( 49\times \color{#0004fc}{7}\quad ,\quad 23\times \color{#0004fc}{15}\right) \end{align}$$

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小問2の絶対値がらみの部分がややこしいですね。
前半は(1)の勢いでなんとなくできそうですが、
後半は、 \( \ \vert 49x-23y \vert=2 \ \)を
いかに早く\( \ 49x-23y=\color{#0004fc}{ \pm }2 \ \)に読み替えられるかにかかっていると思います。
頭の中の引き出しがいかにスムーズに開くか、どれだけ関連づけられているかが試されています。
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ふだんはわかっている問題でも、焦りや不安などで度忘れしてしまうこともあります。センター数学は、平常心が試されているのかもしれませんね。

2019年大学入試センター試験の数学の問題の一覧です。

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Posted by Lukia_74