高校数学の「絶対値記号にはさまれた式の定積分」に関する問題を解いてみる。(Yahoo!知恵袋より)

2019年1月3日微分と積分実用数学技能検定(数学検定 数検),数検2級,数検準1級

読了時間: 約355


問題
次の問いに答えよ。
(1) \(\displaystyle\int_{-2}^2 \vert x^3-1 \vert dx\quad \)を計算せよ。
(2) \(s\left( t\right)=\displaystyle\int_{-t}^t\vert x^3-1 \vert dx\quad \)を求めよ。ただし,\(t\)は正の定数とする。
(3) (2)で求めた\(s\left( t\right) \ \)が\(42\)に等しくなるように\(t\)の値を求めよ。

どんなグラフになるのか微分して増減表を書く。

Lukia_74

Lukia

まずは、\(f\left( x\right)=\vert x^3-1 \vert \ \)そのものが、どんなグラフを描くのかを探ってみましょう。

$$\begin{align}f\left( x\right)=&\vert x^3-1 \vert\quad \left( -2 \leqq x \leqq 2\right) \quad を考える.\\ g\left( x\right)=&x^3-1\quad とする. \\ g’\left( x\right)=&3x^2 \\ g’\left( x\right)=&0\quad となるのは, \ x=0 \ のときであり,\\ g\left( x\right)& \ は極値を持たない. \end{align}$$

増減表は以下のとおり.

$$x$$ $$\cdots$$ $$-2$$ $$\cdots$$ $$0$$ $$\cdots$$ $$2$$ $$\cdots$$
$$g’\left( x\right)$$ $$+$$ / $$+$$ $$0$$ $$+$$ / $$+$$
$$g\left( x\right)$$ $$-9$$ $$-1$$ 7

$$\begin{align}また, \ g\left( x\right)=&0 \ となるのは, \\ x=&1 \ のときである.\end{align}$$
以上より,
$$\begin{align}f\left( x\right)=&x^3-1\quad \left( 1 \leqq x\right) \\ f\left( x\right)=&-\left( x^3-1\right)\quad \left( x \lt 1\right) \end{align}$$
グラフは、以下のピンクと青の実線のとおり.

Lukia_74

Lukia

グラフは、\(y=x^3-1 \ \)を描いておいて、\(x\)軸以下をパタンと折り返すか、\(y=-x^3+1\)を描いて、必要な部分(\(x\)軸よりも上)を残すかです。

(1)を解く。

$$\begin{align}\displaystyle\int_{-2}^2 \vert x^3-1 \vert dx=&\displaystyle\int_{-2}^1 -f\left( x\right) dx+\displaystyle\int_1^2 f\left( x\right) dx \\ここで, \ &f\left( x\right) \ の原関数を \ \mathrm{F}\left( x\right) \ とおく. \\ \mathrm{F}\left( x\right)=&\displaystyle\frac{1}{4}x^4-x \ である.\\ 与式=&-\mathrm{F}\left( 1\right)+\mathrm{F}\left( -2\right)+\mathrm{F}\left( 2\right)-\mathrm{F}\left( 1\right) \\ =&-2\mathrm{F}\left( 1\right) +\mathrm{F}\left( -2\right)+\mathrm{F}\left( 2\right)\\ =&-2\times \left( \displaystyle\frac{1}{4}-1\right)+\left( 4+2\right)+\left( 4-2\right)\\ =&\displaystyle\frac{19}{2} \end{align}$$

(2)を解く。

(1)より,
$$\begin{align}s\left( t\right)=&\displaystyle\int_{-t}^1 -f\left( x\right) dx+\displaystyle\int_1^t f\left( x\right) dx \\ =&\mathrm{F}\left( t\right)+\mathrm{F}\left( -t\right)-2\mathrm{F}\left( 1\right)\\ =&\left( \displaystyle\frac{1}{4}t^4-t\right)+\left( \displaystyle\frac{\left( -t\right)^4}{4}+t\right)-2\left( \displaystyle\frac{1}{4}-1\right) \\ =&\displaystyle\frac{1}{2}\left( t^4+3\right)\end{align}$$

(3)を解く。

$$\begin{align}s\left( t\right)=\displaystyle\frac{1}{2}\left( t^4+3\right)=&42 \\ t^4+3=&84 \\ t^4=&81\\ t=& \pm 3\\ ただし \ t \gt 0& \ より\\ t=&3 \end{align}$$

こたえ

(1) (2) (3)
$$\displaystyle\frac{19}{2}$$ $$\displaystyle\frac{1}{2}\left( t^4+3\right)$$ $$3$$

 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

カテゴリー