高校数学の「対数の微分」に関する問題を解いてみる。(Yahoo!知恵袋より)

2020年6月2日微分とその応用実用数学技能検定(数学検定 数検),数検準1級

読了時間: 約140

問題
以下の式を\( \ x\ \)について微分せよ。
\( \ y=\log_{x}\left( \log x\right) \ \)

解法



\( \ \begin{align}y=&\log_{x}\left( \log x\right) \\\\ &\log x=t\quad とする.\\\\ y=&\log_{x}t\\\\ y=&\frac{\log t}{\log x}=\frac{\log t}{t}\quad \left( 底の変換公式より\right)  \end{align} \ \)

両辺を\( \ t\ \)について微分する

\( \ \begin{align}\frac{\mathrm{ d } y}{\mathrm{ d } t}=&\frac{\frac{1}{t}\cdot t-\log t\cdot 1}{t^2}=\frac{1-\log t}{t^2}  \end{align} \ \)

ここで\( \ t=\log x \ \)の両辺を\( \ x\ \)について微分する.

\( \ \begin{align}\frac{ \mathrm{ d } t }{ \mathrm{ d } x }=&\frac{1}{x} \\\\ \frac{ \mathrm{ d } y }{ \mathrm{ d } t }\cdot \frac{ \mathrm{ d } t }{ \mathrm{ d } x }=&\frac{1-\log \left( \log x\right)}{x\left( \log x\right)^2}  \end{align} \ \)

Lukia_74

Lukia

\( \ \log x=t \ \)と置換すると、\( \ y\ \)と\( \ t\ \)で表されますね。
両辺を\( \ t\ \)で微分するのですが、ここで終わってしまってはだめですね。
というのも、\( \ t\ \)は私たちが勝手においたのであって、
そもそもは、\( \ x\ \)について微分するように指示されているからです。

\( \ \frac{ \mathrm{ d } t }{ \mathrm{ d } x } \ \)の操作をすると、最終的な目的を果たすことができますね。

こたえ


$$\frac{1-\log \left( \log x\right)}{x\left( \log x\right)^2} $$


 


プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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