高校数学の「絶対値と三角関数」に関する問題を解いてみる。（Yahoo!知恵袋より）

絶対値があるな。ってことは・・・

にゃぁ〜〜〜、やっぱりぃ。。。

高校生にもなって、な〜にが、菓子くれよぉ。ですかッ！
今日という今日は、なんにもあげませんッ！

えっ、お菓子くれるんですか？ディノさんが？

今日は、お菓子はあげない。とは言いましたが、
私がお菓子はいらない。とは言ってませんよ。（汗）
で、何？
何くれるんですか？

よ、よし。
じゃぁ、解いてみますか。

まずは、三角関数自体のおさらいをしてみましょう。
\( \ y=\sin \theta \ \)のグラフが以下の図のようになるのはよろしいでしょうか？

じゃ、\( \ y=\cos \theta \ \)のグラフをお願いしますね。

いいですねぇ。
では、この\( \ y=\sin \theta \ \)と\( \ y=\cos \theta \ \)のグラフを重ねてみます。

重ねてみると、違いがわかりますね。

まぁ、\( \ \theta=o \ \)を出発点とすると、値に差がありますよね。
逆にここはいっしょだな〜。と思うところはありますか？

そうですね。
次に\( \ y=\cos 3 \theta \ \)を考えるための導入となるんですが、グラフの横軸\( \ \theta \ \)軸を水平線とすると、
\( \ 0 \leq \theta \leq 2\pi \ \)の周期において、
\( \ y=\sin \theta \ \)または\( \ y=\cos \theta \ \)のグラフは、山と谷がそれぞれいくつありますか？
ただし、山については、ふもと（水平線）とふもと（水平線）に山頂が挟まれるようにして考えてくださいね。

山についてはただし！って言ったことを思い出してください。ふもとから山頂、また再びふもとへ戻って、山1とカウントします。
考えにくかったら、頭の中でこのグラフを\( \ \theta=0 \ \)と\( \ \theta=2\pi \ \)で重ねて筒になるようにしてみてください。
すると、はたして山は2つですか？

\( \ 0 \leq \theta \leq 2\pi \ \)において、
\( \ y=\sin \theta \ \)も\( \ y=\cos \theta \ \)も、山と谷をそれぞれひとつずつ持つことがわかりました。
ちなみに、この山ひとつ、谷ひとつを「周期」と考えます。

逆の言い方をすると、
\( \ 0 \leq \theta \leq 2\pi \ \)における、\( \ y=\sin \theta \ \)または\( \ y=\cos \theta \ \)の周期数は\( \ 1 \ \)ということができます。

では、次に\( \ y=\cos 3\theta \ \)の周期数について考えてみましょう。

さて、ディノさん、
「倍速」ってわかりますか？
なにか身近な「倍速」ってありませんか？

なぜですか？どんなときに便利ですか？

ということは、もしもう一本見たい動画があって、
その収録時間も10分だったとしたら？

今の動画のたとえのディノさんの持ち時間「10分」を\( \ 0 \leq \theta \leq 2\pi \ \)と考え、
「倍速」を\( \ 3\theta \ \)の\( \ 3 \ \)と考えます。

\( \ 0 \leq \theta \leq 2\pi \ \)において、
\( \ y=\cos \theta \ \)は、山1、谷1で周期数は1でした。1「倍速」としておきましょうか。
では、\( \ 0 \leq \theta \leq 2\pi \ \)において、\( \ y=\cos 3\theta \ \)の周期数はいくつでしょうか。

じゃ、\( \ y=\cos 3\theta \ \)のグラフ、描けますか？

たしかに。
じゃ、\( \ y=\cos 3\theta \ \)の「周期」を考えてみましょう。
\( \ y=\cos \theta \ \)の場合、\( \ \frac{ \pi }{ 2 } \leq \theta \leq {\frac{ 3 }{ 2 }}\pi \ \)で谷をつくり、
\( \ 0 \leq \theta \leq \frac{ \pi }{ 2 } \ \)と\( \ {\frac{ ３ }{ ２ }}\pi \leq \theta \leq ２\pi \ \)を合わせて山をつくっていました。
表現の仕方が難しいので、伝わりづらいかもしれませんが、ふもと（水平線）から\( \ \pi \ \)進む間に山をつくり、同様に水平線（ふもと）から\( \ \pi \ \)進む間に谷をつくります。
ということは、ふもとまたは水平線から\( \ \frac{ \pi }{ ２ } \ \)進んだところで山頂または谷底に到達しなければならないことになりますね。

すごい♪冴えてる〜♪
ということは、\( \ y=\cos 3\theta \ \)の「周期」は？

ディノさん、すご〜い！
えっ、じゃぁ、じゃぁ、\( \ \sin 3\theta \ \)の周期は？

正解ッ！
じゃぁ、じゃぁ、\( \ cos5\theta \ \)の周期は？

正解ッ！
じゃ、\( \ \sin 6\theta \ \)だったら？

うわ〜、ひっかからなかったか。(笑)
じゃぁ、じゃぁ〜。
\( \ 2\cos 3\theta \ \)！

にゃ〜ッ、しびれちゃうぅ〜♪

はっ、失礼しました。(笑)
じゃ、これが最後の質問です。
\( \ \sin \frac{1}{2}\theta \ \)の周期は？

完璧ですっ！

「周期」や「周期数」の感覚がそなわり、グラフが楽に描けるようになったところで、いよいよ絶対値の意味を考えていきたいと思います。

さきほど、ディノさんが描いてくれた\( \ y=\cos 3\theta \ \)のグラフを見てみましょう。

横軸、今回は\( \ \theta \ \)軸となっていますが、ここが\( \ y=0 \ \)にあたりますよね。
曲線が\( \ \theta \ \)軸よりも下にある場合、\( \ y \ \)の値は・・・

そうですね。
グラフでは負になる部分をピンクで塗りつぶしています。

でも、今回考えるのは、
\( \ y=\vert \cos 3\theta \vert \ \)ですよね。
ということは、ピンクに塗りつぶした部分は・・・

では、どうすればいいですか？

まぁ、なんて仕事の速い！
濃いピンクの曲線で、すべて山になっていますね。
絶対値山脈とでも名付けたくなるような。

ナイスです。

それでは、いよいよ仕上げです。
\( \ y=\sin \theta \ \)と\( \ y=\vert \cos 3\theta \vert \ \)のグラフを重ねて描いてみましょう。

はい。
すなわち、\( \ 0 \ \)から\( \ \pi \ \)の範囲における青い曲線の\( \ \sin \theta \ \)とピンクの曲線の\( \ \vert \cos 3\theta \vert \ \)交点の個数が、
求める「解の個数」となりますね。
わかりやすいよう紫の点をつけてみます。

そのとおり！

解けましたね。今回、5800字も書いてますから、
数学カテゴリにしては超大作ですよ。

んで、何食べさせてくれるんですか？

うわ〜、プリンだぁ〜〜♪

優しいとこあるんですねっ♪