高校数学の「四角形の計量」に関する問題を解いてみる。(Yahoo!知恵袋より)

2019年2月10日図形と計量実用数学技能検定(数学検定 数検),数検準2級

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[mathjax]

問題
四角形\( \ \mathrm{ABCD} \ \)について,
\( \ \mathrm{AB}=1 \ , \ \mathrm{AD}=2 \ , \ \mathrm{AC}=3 \ , \ \mathrm{BC}=\mathrm{BD}=\sqrt{7} \ \)とする.\( \ \mathrm{AC} \ \)と\( \ \mathrm{BD} \ \)の交点を\( \ \mathrm{E} \ \)とおくとき,次の問いに答えよ.
(1) \( \ \angle \mathrm{BAC} \ \)と\( \ \angle \mathrm{CAD} \ \)を求めよ。
(2) 辺\( \ \mathrm{CD} \ \)の長さを求めよ。
(3) 線分\( \ \mathrm{BE} \ \)の長さを求めよ。
(4) 線分\( \ \mathrm{AE} \ \)の長さを求めよ。

三角形ABCをもとに(1)を求める。


$$\begin{align}\triangle \mathrm{ABC}\quad &において余弦定理より \\\\ \cos \angle \mathrm{BAC}=&\frac{\mathrm{AB}^2+\mathrm{AC}^2-\mathrm{BC}^2}{2\mathrm{AB}\cdot \mathrm{AC}}=\frac{1}{2} \\\\ ゆえに\quad \angle \mathrm{BAC}=&60^{\circ} \end{align}$$

三角形ABDをもとに(1)を求める。


$$\begin{align}\triangle \mathrm{ABD}\quad &において余弦定理より \\\\ \cos \angle \mathrm{BAD}=&\frac{\mathrm{AB}^2+\mathrm{AD}^2-\mathrm{BD}^2}{2\mathrm{AB}\cdot \mathrm{AD}}=-\frac{1}{2} \\\\ ゆえに\quad \angle \mathrm{BAD}=&120^{\circ}\\\\ \ \angle \mathrm{BAD}=&\angle \mathrm{BAC}+\angle \mathrm{CAD}\quad より\\\\ \angle \mathrm{CAD}=&60^{\circ} \end{align}$$

三角形ACDをもとに(2)を求める。


$$\begin{align}\triangle \mathrm{ACD}\quad &において余弦定理より \\\\ \cos \angle \mathrm{CAD}=&\frac{\mathrm{AC}^2+\mathrm{AD}^2-\mathrm{CD}^2}{2\mathrm{AC}\cdot \mathrm{AD}}\\\\ \mathrm{CD}^2=&7\\\\ \mathrm{CD} \gt &0\quad より\quad \mathrm{CD}=\sqrt{7} \end{align}$$

再び三角形ABDをもとに(3)を求める。


$$\begin{align}線分\mathrm{AE}は&\angle \mathrm{BAD} \ の二等分線であるから, \\\\ \mathrm{BE}:\mathrm{ED}=&\mathrm{AB}:\mathrm{AD}=1:2 \\\\ \mathrm{BE}=&\frac{1}{3}\mathrm{BD}\quad より\\\\ \mathrm{BE}=&\frac{\sqrt{7}}{3} \end{align}$$

(3)をもとに(4)を求める。

$$\begin{align}\triangle \mathrm{ABE}=&\frac{1}{3}\triangle \mathrm{ABD}\quad である. \\\\ \frac{1}{2}\times \mathrm{AE}\times \mathrm{AB}\times \sin 60^{\circ}=&\frac{1}{3}\times \frac{1}{2}\times \mathrm{AB}\times \mathrm{AD}\times \sin 60^{\circ}\\\\ \mathrm{AE}=&\frac{2}{3} \end{align}$$

Lukia_74

Lukia

\( \ \triangle \mathrm{ABD} \ \)について、いったん計算してしまいたくなりますが、\( \ \triangle \mathrm{ABE} \ \)との関係式をおいたら、両辺相殺されることがあるので、
まずは式をしっかり立てて、計算はできるだけ最後の最後まで取っておきましょう。
Lukia_74

Lukia

なお、(4)の問題は、
\( \ \triangle \mathrm{ABE} \ \)について余弦定理を用いることできます。
しかし、計算すると、線分\( \ \mathrm{AE} \ \)の値は\( \ \frac{2}{3} \ \)または\( \ \frac{1}{3} \ \)が出てきてしまい、
どちらかにしぼる決め手がありません。(二乗が含まれると、こういう厄介ごとが生じるんですね。)
ゆえに、線分比から面積比にシフトし、辺\( \ \mathrm{AE} \ \)の長さそのものを求める式を立てていきます。
Lukia_74

Lukia

(このジャンルでは、よく面積を求めさせられるのに、まだ聞かれてないのはおかしいな。
もしかして、面積を求めることで、アプローチできる?)などと、疑ってみるのも解法のテクニックのひとつです。


 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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Posted by Lukia_74