ヘロンの公式をカスタマイズしてみた。

図形と計量実用数学技能検定(数学検定 数検),数検2級,数検準2級

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ヘロンの公式

\( \ \triangle \mathrm{ABC} \ \)の辺をそれぞれ \( \ a \ \), \( \ b \ \), \( \ c \ \) とする。
その面積を\( \ \mathrm{S} \ \)とするとき、
 

$$\begin{align}\mathrm{S}=&\sqrt{s\left( s-a\right)\left( s-b\right)\left( s-c\right)} \\\\ ただし& \\\\ s=&\displaystyle\frac{a+b+c}{2} \end{align}$$

三角形の面積の求め方はひとつじゃない。

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Lukia

三角形の面積を求めるとき、三辺の大きさがわかっているなら、ヘロンの公式を用いれば、楽は楽ですね。
しかし、キモは\( \ s= \ \)\(\displaystyle\frac{a+b+c}{2}\) ではないでしょうか。
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\( \ s \ \) が整数になる、
すなわち \( \ a+b+c \ \) が偶数になるかどうかで、計算の煩雑さに大きな影響を与えると思うのです。
また、辺のいずれかに\( \ \sqrt{3} \ \)のような無理数が入ると、分母の2は消えません。
もはやヘロンの公式を使わないほうが身のため。という気もしてきます。
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とはいえ、三辺がいずれも整数。という場合に限定すれば、ヘロンの公式も使えないではない。
よって、以下のように変形してみました。

$$\begin{align}\mathrm{S}=&\sqrt{\left( \displaystyle\frac{1}{2}\right)^4\cdot \left( a+b+c\right)\left( a+b+c-2a\right)\left( a+b+c-2b\right)\left( a+b+c-2c\right)} \\\\ \\\\ =&\displaystyle\frac{1}{4}\sqrt{\left( a+b+c\right)\left( a+b-c\right)\left( b+c-a\right)\left( c+a-b\right)} \end{align}$$


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\( \ a \ \), \( \ b \ \), \( \ c \ \) と3つの文字をおいた場合、
\( \ a \ \)→\( \ b \ \), \( \ b \ \)→\( \ c \ \), \( \ c \ \)→\( \ a \ \) と文字を循環させます。
それにならって、3つの文字が和と差でつながる式について、3つの文字を循環させてみました。

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そして、変形した式を無理数がひとつ含まれている三角形にあてはめてみたら、驚くほど計算が簡単になった経験をしました。
無理数が含まれていると計算が難しい。というのも一概にはいえないということですね。


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公式を覚える場合、まずは正確に覚えることが大切です。
そして、その次の段階として、単に公式として覚えるのではなく、いくつかあたった問題の傾向から、より計算しやすいように公式を変形させて、解法のツールにすることも必要です。
計算力の高さというのは、数学において欠かせない能力のひとつですが、
これは一朝一夕で成るようなものではありません。
何度か馬力や気合で解くうちに、ショートカットしたい。という欲求が生まれます。
そして、そのうち、実現できそうなアイディアが浮かんでくるもの。
本当は公式なんだけど、自分が計算しやすいように変形し直した新たな「公式」は、意外と頭に入りやすいものです。
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Lukia

公式はすでにシンプルにしてあるので、変形すれば、逆に複雑になってしまう可能性もありますが、手を動かしたこと自体は無駄にはなりません。
公式をより深く理解するとか、しっかり記憶するのに役立つ貴重な体験となりますので、
機会があれば、ぜひトライしてもらいたいです。

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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