高校数学の絶対値の問題は、グラフでイメージしよう。(その10)

数と式「ちょっと来い」シリーズ, 数学, 数学検定, 数検準2級

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自宅のパソコンでブログ記事を書いていたはずが、
突然不思議な世界に迷い込み、
高校生?恐竜、ディノさんと出会ってしまった私。
ディノさんは、絶対値の問題の解き方を教えてくれたら、ひらけた場所までの案内をしてくれると言いますが・・・
さて、今日の問題の「解法」で、ディノさんは私を「解放」してくれるのでしょうか。

問題

$$\Large \vert \vert x-1 \vert -2 \vert-3=0$$

左辺をなるべくシンプルにしたい。

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Lukia

キーワードは、
「左辺をなるべくシンプルに。」です。
手っ取り早く、シンプルにできるところはありませんか?
Right Caption

ディノ

絶対値は、簡単な図を描いて範囲を考えながら動かしてたから、
これは、すぐにはどうにかできないな。
・・・まてよ、左辺にある\(-3\)って、当分の間関係ないよな。
ということは、\(-3\)を右辺に移項しておけば、絶対値に集中できるぞ。
Left Caption

Lukia

そのとおりです。
Right Caption

ディノ

なるほどな。
というわけで、
\(\Large \vert \vert x-1 \vert -2\vert=3\)
として、考えることにする。

絶対値記号を内側からはずす。

Right Caption

ディノ

左辺が、\(y=\vert \vert x-1 \vert -2\vert\)となったわけだが、
う~ん、図を描きたいけど、難しい!
絶対値が二つあるけど、絶対値の中に絶対値があるんだから、これまでのV字がふたつのパターンは使えなさそうだ。
Left Caption

Lukia

そうですねぇ。
でも、もう一度思い出してほしいのですが、
もしも、\(\vert \vert x-1 \vert-2 \vert\)が
\(\left( \left( x-1\right)-2\right)\)だったら、
ディノさん、どうしてましたか?
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ディノ

そりゃぁ、内側のかっこからはずしてだなぁ、
その後、外側のかっこもはずすよな。
・・・あっ!そういうことか!!
Left Caption

Lukia

そうです。
今回の絶対値も、内側の絶対値から考えればよいんです。
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ディノ

じゃ、内側の\(\vert x-1 \vert\)を基準に簡単な図を描いていけばいいんだな。

簡単な図を描いてみよう。

Right Caption

ディノ

まず、\(y=\vert x-1 \vert\)のグラフがだいたいこんな感じだ。

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ディノ

\(\color{magenta}{y=\vert x-1 \vert}\)は、
\(\color{magenta}{1 \leqq x}\)のとき、\(\color{magenta}{y=x-1}\)となり、
\(\color{magenta}{x \leqq 1}\)のとき、\(\color{magenta}{y=-x+1}\)となる。

式を書き直してみる。

Left Caption

Lukia

では、ディノさん、
外側の絶対値に視野を広げて、式を書きなおしてみてください。
Right Caption

ディノ

まず、図の右からのほうが簡単そうだから、こっちからやってみるぞ。
\(\color{magenta}{1 \leqq x}\)のとき、
\(\Large y=\vert \color{magenta}{x-1}-2 \vert\) となる。
・・・整理して、
\(\Large \color{magenta}{1 \leqq x}のとき、y=\vert x-3 \vert\)だ。
Right Caption

ディノ

そして、図の左のほうは、
\(x \leqq 1\)のとき、
\(\Large y=\vert \color{magenta}{-x+1}-2 \vert\) となるな。
・・・整理して、
\(\Large \color{magenta}{x \leqq 1}のとき、y=\vert -x-1 \vert\) だ。

Left Caption

Lukia

ということは、今、ディノさん、が描いた図は、
縦にもう2本の線が加わって、4つの範囲に分けられそうですね。

範囲を細かく設定しよう。

Right Caption

ディノ

範囲が4つになるのか?
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Lukia

絶対値を含む式が二つできましたから、
単純に考えるとそうなりますね。

まずは、右の範囲から片付ける。

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ディノ

じゃ、まずは、右の範囲から片付けるぞ。
\(1 \leqq x\)のとき、
\(y=\color{red}{\vert x-3 \vert}\)だ。
Right Caption

ディノ

\(y=\color{red}{\vert x-3 \vert}\)は、
\( 3 \leqq x\)のとき、
\(y=\color{red}{x-3}\)で、
\(x \leqq 3\)のとき、
\(y=\color{red}{-x+3}\)となる。
Left Caption

Lukia

\(y=\color{red}{-x+3}\)は、ずっと左上に伸びていくんでしょうか。
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ディノ

「ずっと左上に」?
・・・いや、伸びない!
\(x \leqq 1\)の範囲は、左の式の縄張りだからな。
Left Caption

Lukia

縄張りですか。(笑)
ということは、右から二番目の範囲は、もう少し細かく設定してやる必要がありますね。
Right Caption

ディノ

おう。
\(1 \leqq x \leqq 3\)のとき、
\(y=\color{red}{-x+3}\)となるな。

次に左の範囲を片付ける。

Right Caption

ディノ

なるほどな。
じゃ、次は、いよいよ左の範囲だ。
まず、\(x \leqq 1\)のとき、
\(y=\color{blue}{\vert -x-1 \vert}\) だ。
Right Caption

ディノ

\(-1 \leqq x\) のとき、
\(y=\color{blue}{x+1}\)となり、
\(x \leqq -1\) のとき、
\(y=\color{blue}{-x-1}\)となる。
Right Caption

ディノ

しかし、\(y=\color{blue}{x+1}\) のグラフは、
\(-1 \leqq x \leqq 1\) に限定されるんだよな。

範囲ごとに式を書き込んでいく。

Right Caption

ディノ

あらためて、図に範囲と式を書き込むと以下のようになるな。

Left Caption

Lukia

絶対値が完全にはずれましたね。
お見事です!

グラフを描くとこうなる。

Right Caption

ディノ

今回は、実際のグラフも自分で描いてみるぞ。
こうなるよな。

方程式を解く。

Right Caption

ディノ

左辺の式が簡単になったんだから、
あとは、\(=3\)をつけて、方程式を解けばいいんだな。
Left Caption

Lukia

はい。
Right Caption

ディノ

じゃ、図の左端から順に解いていくぞ。
まず、左端の範囲は、
\(\color{blue}{-x-1}=3\)より、
\(x=-4\)だ。
Right Caption

ディノ

左から2番目の範囲は、
\(\color{blue}{x+1}=3\)より、
\(x=2\)だ。
Right Caption

ディノ

左から3番目の範囲は、
\(\color{red}{-x+3}=3\)より、
\(x=0\)だ。
Right Caption

ディノ

右端の範囲は、
\(\color{red}{x-3}=3\)より、
\(x=6\)だ。

範囲を比較して答えを出す。

Left Caption

Lukia

方程式の解を、実際に\(x\)軸上に置いてみましょう。
左端の範囲の解は、青い四角で囲み、\(x\)軸には、青い矢印で、だいたいの位置を示します。
左から二番目の範囲の解は、水色の四角で囲み、\(x\)軸には、水色の矢印で、だいたいの位置を示します。
右から二番目の範囲の解は、桃色の四角で囲み、\(x\)軸には、桃色の矢印で、だいたいの位置を示します。
右端の範囲の解は、赤い四角で囲み、\(x\)軸には、赤い矢印で、だいたいの位置を示します。

Right Caption

ディノ

あっ、真ん中の二つの範囲は、答えと矢印の位置が入れ替わってるな。
ということは、この二つの解は、不適だ。

こたえ

$$\Large \vert \vert x-1 \vert-2 \vert-3=0$$
$$\Large x=-4 , x=6$$

さよなら、ディノさん。(のはずが?)

Right Caption

ディノ

\(y=3\)を描き加えてみると、
たしかに、2点でしか交わってないな。
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Lukia

そうですねぇ。一見複雑だし、いや、解いてもなかなかの複雑具合でしたね。
でも、ちょっとずつ分解していけば、なんとかなる。というのがわかってもらえたんじゃないかと思います。
dino

ディノ

たしかにな。いっぺんに全部やるってのは無理だな。
Lukia_74

Lukia

そうなんです。「小さなことからコツコツと・・・」
(あれっ!ディノさん、ピンと来てない!?)

恐竜とはいえ、今どきの子だったようです。(うう、世代間ギャップ・・・)

Lukia_74

Lukia

これまでいろいろな絶対値の問題をやってきましたが、
この問題は、仕上げというか、力試し的な問題としてとりあげました。
ディノさんは、私がちょっとのヒントを出した以外は、ほとんど自力で解いていましたから、絶対値に関しては自信を持っていいと思いますよ。
dino

ディノ

そうか!いや〜、自分の多才さが怖いぜ。フフッ。
Lukia_74

Lukia

そ、そうですね・・・(^◇^;)
さて。絶対値の問題もクリアできましたし、私が元の世界に帰れる方法を教えてもらえますよね?
dino

ディノ

あぁ、そうだったな。
今日が最後になるだろうなと思って、ここへ連れてきたんだ。
Lukia_74

Lukia

えっ、ここ・・・?

お知らせしていませんでしたが、ここはディノさんがしげく通っているドーナツ屋さんです。

dino

ディノ

実は、あの日も、オレはここでドーナツ食いながら数学やってたんだ。
で、「絶対値がわかんねぇよ〜〜〜」って思って、ドーナツ食ったら、店の奥にある掃除道具入れのドアから、
すげ〜光がもれてさ。
で、ドア開けたら、なぜか森みたいなんが続いてて、歩いてたらお前がいたわけよ。
Lukia_74

Lukia

(ああ、パラレルワールドの物語によくあるトリガーだ・・・)
な、なるほど・・・。
じゃ、今回も同じようにすれば・・・
いや、でも、もう絶対値はわかったわけだから、「わかんねぇよ〜〜〜」は使えないでしょ?
dino

ディノ

いや、そこは俺様が、「絶対値、わかったぞ〜〜〜!」と強く思えば大丈夫な設定のはずだ。
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Lukia

なるほど、ディノさんの強い感情次第なんですね。
さっすが、暴君。(ティラノサウルスを日本語訳すると、暴君トカゲとなります)

読者の皆様、私自身にストーリー展開の才能はないので、このレベルでお許しください。

dino

ディノ

なんか、言ったか?
Lukia_74

Lukia

いいえ、何も!
でも、出会えてよかったです。楽しかったですし。
これからも、数学がんばってくださいね。
dino

ディノ

おう。お前もな。

お互い名残惜しかったけれど、ディノさんが、「絶対値がわかった〜〜〜!」という強い喜びの感情を持ちながらドーナツにかぶりつくと、
たしかにお店の奥にある掃除道具の扉から強い光がもれはじめました。
おそるおそる開けてみると、そこには私がやってきたような森が広がっていました。
急いで森に足を踏み出し、奥へ奥へと進むうち・・・

私は、自分の部屋のパソコンの前に座っていました。

Lukia_74

Lukia

おお!戻れてる!
いや、夢だったのかもな。

考えてみれば、恐竜が、スイーツ好きな男子高校生で、数学やってるなんて、へんてこりんな設定です。
恐竜好きな私が、夢の中であれこれとごちゃまぜにしてしまったんだろうと思っていました。

しかし、どうやらこのブログ内で、ディノさんは確実に存在するようになってしまったのです。

それは、Yahoo!知恵袋から絶対値がらみの問題を見つけて解いていたときのこと。

dino

ディノ

あっ、絶対値の問題だなッ。
Lukia_74

Lukia

ディ、ディノさん?(汗)
dino

ディノ

俺さぁ、お前が絶対値の問題解こうとすると、その場に現れることができる。っていう特殊能力身につけちゃったんだよね〜。
いや〜、なんでもできちゃって、自分で自分が恐いぜッ。
Lukia_74

Lukia

と、特殊能力?
恐竜が、スイーツ好きな男子高校生で、数学やってるという無茶な設定の上、
むりくりパラレルワールドに行って帰ってきたのに、
その上、そんな特殊能力まで身につけられる設定って、やりすぎでしょ!
dino

ディノ

やりすぎなのは、俺のせいじゃないでしょ。
設定作ったの誰でしたっけ〜〜〜?
Lukia_74

Lukia

うっ、うぐぐ・・・
dino

ディノ

というわけで、今後ともよろしくな♪

皆さま、白亜紀と数学のコラボ、末永くおつきあいください。m(_ _)m

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