高校数学の「三角不等式(コサインに合成バージョン)」に関する問題を解いてみる。(Yahoo!知恵袋より)

2018年10月13日三角関数, 数学検定準1級Yahoo!知恵袋, 数学, 数学検定, 数検2級

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問題

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\(0 \leqq \theta \leqq \pi\)のとき、
不等式 \(\sqrt{3}\sin \theta-\cos \theta \lt \sqrt{3}\) を満たす
\(x\)の値の範囲を求めよ。

左辺をコサインに合成する。

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Lukia

左辺を
\(-\cos \theta+\sqrt{3}\sin \theta\) と書き換えます。
合成することによってなす角は、原点から\(\color{red}{x軸方向に-1}\)、
\(\color{blue}{y軸方向に+\sqrt{3}}\)進んだ位置と原点を結んだ線分と、\(x軸\)によってあらわされます。
図に表すと、以下のようになります。

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Lukia

線分の長さは、\(\sqrt{\color{red}{\left( -1\right)^2}+\color{blue}{\left( \sqrt{3}\right)^2}}=2\) となりますね。

$$\begin{align}-\cos \theta+\sqrt{3}\sin \theta=&2\cos \left( \theta\color{red}{-}{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi\right) \end{align}$$

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Lukia

コサインに合成するときは、\(\theta\)と新たになす角をマイナスでつなぎます。
理由はあるんでしょうが、そんなことうじゃうじゃ考えるよりは、覚えて使えるようになったほうがいいので、
そういうもんだと覚えてください。

θの範囲をそろえる。

$$\begin{align}0 \leqq &\theta \leqq \pi \\ -{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi \leqq &\theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi \leqq\pi-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi
\\ -{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi \leqq &\theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi \leqq \frac{ \pi }{ 3 } \end{align}$$

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Lukia

半径1の単位円で表すと、以下の図の水色に塗られた部分にあたります。


$$-\frac{1}{2} \leqq \cos \left( \theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi\right) \leqq 1$$

不等式を解く。

$$\begin{align}-\cos \theta+\sqrt{3}\sin \theta \lt &\sqrt{3} \\ 2\cos \left( \theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi\right) \lt &\sqrt{3}
\\ \cos \left( \theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi\right) \lt &\frac{\sqrt{3}}{2} \end{align}$$

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Lukia

一般的に、
\(\cos \theta\)は、単位円において、
\(\theta=2n\pi\) (以下、\(n\)は\(0\)以上の整数)のとき、最大値\(1\)をとり、
\(\theta=\left( 2n+1\right)\pi\)のとき、最小値\(-1\)を取ります。
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Lukia

いま、問題は、
\(\cos \left( \theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi\right)\)の値が\(\frac{\sqrt{3}}{2}\)よりも小さい範囲はどこか?
と問うているので、
さきほど、水色に塗られた部分にその条件を重ね合わせると、
以下の図のピンクで塗りつぶされた部分が相当するとわかります。

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Lukia

図を参考にしながら、範囲を書き起こします。

$$\begin{align}-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi \leqq &\theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi \lt -\frac{ \pi }{ 6 } \\すなわち、0 \leqq &\theta \lt \frac{ \pi }{ 2 } \cdots ①\\ =& \end{align}$$
$$\begin{align}\frac{ \pi }{ 6 } \lt &\theta-{\frac{ 2 }{ 3 }}\pi \leqq \frac{ \pi }{ 3 } \\すなわち、 {\frac{ 5 }{ 6 }}\pi \lt &\theta \leqq \pi \cdots ② \end{align}$$

こたえ

$$0 \leqq \theta \lt \frac{ \pi }{ 2 }$$
$$ {\frac{ 5 }{ 6 }}\pi \lt \theta \leqq \pi$$

センター試験では、コサインに合成するバージョンが出たこともあるので。

三角関数の合成は、サインに合成するパターンが多いのですが、
センター試験は、しれ~っと落とし穴(?)をしかけるのが大好きです。
ですから、ときどき、コサインに合成する誘導がなされていることもあります。

まずは、サインで合成するパターンを体得したら、同じ問題でコサインに合成する練習もしてみましょう。
答えが確実にわかっているのですから、安心して練習できますからね。

 

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