高校数学の「データの分析(相関係数)」に関する問題を解いてみる。(Yahoo!知恵袋より)
[mathjax]
\( \ x \ \)と\( \ y \ \)の相関係数\( \ r \ \)を求めよ。
ただし,小数第3位を四捨五入せよ。
また,\( \ x \ \)と\( \ y \ \)には,どのような相関関係があると考えられるか。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
$$x$$ | 115 | 95 | 110 | 120 | 105 | 115 | 100 | 110 | 125 | 105 |
$$y$$ | 45 | 64 | 48 | 24 | 42 | 30 | 53 | 40 | 34 | 60 |
$$\begin{align}個々のデータを\quad &x_i \ , \ y_i\quad \left( i=1 \ , \ 2 \ , \ \cdots \ , \ 10\right) \quad とし,\\\\ 平均を\quad &\overline{x} \ , \ \overline{y} \\\\ 分散を\quad &s_x^2 \ , \ s_y^2\\\\ 共分散を\quad &s_{xy}\\\\ 相関係数を\quad &r\quad とする. \end{align}$$
$$\begin{align}\overline{x}=&\frac{1}{10}\sum_{i=1}^{10}{x_i}=110 \\\\ \overline{y}=&\frac{1}{10}\sum_{i=1}^{10}{y_i}=44 \\\\ s_x^2=&\frac{1}{10}\sum_{i=1}^{10}{\left( x_i-\overline{x}\right)^2}=75\\\\s_y^2=&\frac{1}{10}\sum_{i=1}^{10}{\left( y_i-\overline{y}\right)^2}=147 \\\\ s_{xy}=&\frac{1}{10}\sum_{i=1}^{10}{\left( x_i-\overline{x}\right)\left( y_i-\overline{y}\right)}=-87.5 \end{align}$$
$$\begin{align}r=&\frac{s_{xy}}{\sqrt{s_x^2}\sqrt{s_y^2}} \\\\ =&\frac{-87.5}{\sqrt{75\times 147}} \\\\ =&-0.83333\cdots\ =&-0.83 \end{align}$$
10個の点は、全体的に右下がりになるような分布となっていますね。
灰色の線は相関係数が\( \ -1 \ \)の場合を示します。
灰色の線は、「値段が高くなるほど、例外なく販売数が減る」ということを示しています。
要するに、「高いと売れない。」といえるのです。
右下がりであることは間違いないものの、灰色の線に比べると、傾きがややゆるやかですね。これは、同じ値段でも、よく売れたもの、あまり売れなかったものの差があったり、
値段が高いわりには、まぁまぁ売れるものがあったりしたためです。
「安いと売れる。高いと売れない。」と断言はできないけれど、
「安いと売れやすく、高いと売れにくい。」というのは、言いすぎじゃない。ということになります。
もし市場が灰色の線だったら、消費者が「飲料に好みなど言っていられない。とにかく安いものを!」と考えていることになるので、商品開発というよりは、価格破壊に重点をおくことになります。
しかし、今回の分布図では、消費者は、たしかに価格が高いと買わなくなるけれど、商品に魅力があれば買ってくれる場合もある。ということを示すので、
「魅力のある商品を適切な価格で売れるように開発すること」が、メーカーの課題ということになります。
こたえ
相関係数 | -0.83 |
相関関係 | 飲料の価格が高くなると、売れにくくなる。 |
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