高校数学の「関数と極限(収束の条件)」に関する問題を解いてみる。(Yahoo!知恵袋より)
\( \ a \ , \ b \ \)の値を求めよ。
まずは解答。
$$\begin{align}x\rightarrow1 のとき&分母\rightarrow 0となる。 \\\\ 与式が収束するためには,&a+b=0である必要がある. \\\\ b=&-aとする.\\\\ \displaystyle \lim_{x\to 1 } {\frac{ax^2-a}{x-1}}=&\displaystyle \lim_{x\to 1 } {a\left( x+1\right)} \\\\ 2a=&2 \\\\ a=&1\\\\ b=&-1\end{align}$$
拙訳
$$x\rightarrow1 のとき, \ 分母\rightarrow 0となる。$$
「\( \ x \ \)が\( \ 1 \ \)に限りなく近づく.」ということを意味しています。
ということは、\( \ x \ \)と\( \ 1 \ \)との差というか距離というか、間は限りなく\( \ \color{#0004fc}{0} \ \)に近づきますね。
これが、「\( \ 分母\rightarrow 0 \ \)となる。」の表すところです。
たとえば、\( \ 0.000000000000000000001 \ \)とかだったら分数全体としてはどうなるでしょうか。
\( \ x \sim 1 \ \)として考えると、分子は、\( \ a+b \ \)となります。
\( \ \frac{a+b}{0.000000000000000000001} \ \)って、分母がめちゃくちゃ小さいので、\( \ a \ \)や\( \ b \ \)が\( \ 1 \ \)や\( \ 2 \ \)ぐらいだったとしても、相当ばかでかい数になってしまいます。
分母は、いま例に挙げている数よりももっともっと小さい可能性がありますし、\( \ a \ \)や\( \ b \ \)が大きければ分数全体では、とうてい\( \ 2 \ \)では収まらないことになってしまいます。
つまり∞(無限大)に発散してしまう可能性があるので、式が成り立たなくなってしまうんですね。
$$\begin{align}与式が&収束するためには,a+b=0である必要がある. \\\\b=&-aとする. \end{align}$$
また、分母が限りなく0に近づくというのは、あんまり具合がよくないので、
分子に同じものを作り、約分してしまおうというもくろみもあるのです。
$$\begin{align} \displaystyle \lim_{x\to 1 } {\frac{ax^2-a}{x-1}}=\displaystyle \lim_{x\to 1 } {\frac{a\left( x+1\right)\left( x-1\right)}{x-1}}=&\displaystyle \lim_{x\to 1 } {a\left( x+1\right)} \\\\ \\\\ 2a=&2 \\\\ a=&1\\\\ b=&-1\end{align}$$
こたえ
$$a=1\quad ,\quad b=-1$$
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