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2018年10月8日数列実用数学技能検定(数学検定 数検),数検2級,数検準1級

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[mathjax]

問題
数列\(\lbrace a_n\rbrace\)の初項から第\(n\)項までの和\(S_n\)が\(S_n=4\left( \frac{5}{2}\right)^n-4\)を満たすとき、
\(\lbrace a_n\rbrace\)は初項[ ア ],公比\(\frac{[ イ ]}{[ ウ ]}\)の等比数列である。
また,\(a_{n+1}-S_n \geq 100\)となる最小の自然数\(n\)は[ エ ]である。

解法

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Lukia

大学入試センター試験のマークシート形式の問題です。
[ エ ]は、大いに助けられそうですね。

$$\begin{align}a_1=&S_1 より、\\\\ a_1=&4\cdot \frac{5}{2}-4=6\end{align}$$

$$\begin{align}公比をr\left( rは実数\right)とする。\\\\ S_2=a_1+a_1r=6\left( 1+r\right)=&4\left( \frac{5}{2}\right)^2-4 \\\\ 6\left( 1+r\right)=&21 \\\\ 1+r=&\frac{7}{2}\\\\ \\\\ r=&\frac{5}{2} \end{align}$$
以上より、
$$a_n=6\left( \frac{5}{2}\right)^{n-1}$$

$$\begin{align}a_{n+1}-S_n=&6\left( \frac{5}{2}\right)^n-4\left( \frac{5}{2}\right)^n+4 \\\\ =&2\left( \frac{5}{2}\right)^n+4\end{align}$$
$$\begin{align}2\left( \frac{5}{2}\right)^n+4 \geq &100 \\\\ \left( \frac{5}{2}\right)^n \geq &48 \end{align}$$

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Lukia

ここで、[ エ ]という表記から、自然数\(n\)は、1から9までのいずれかであることがわかります。センター試験は、ゴリゴリと計算させることもありますので、いい方法が思いつけない場合は、億劫がらずに計算してみましょう。
以下の図は、\(n\)に自然数を代入した際の両辺の大きさを比べたものです。
$$n$$ 左辺 大小比較 右辺
$$1$$ $$\frac{\color{blue}{5}}{2}$$ $$ \lt $$ $$\frac{48\color{blue}{\times 2}}{2}=\frac{\color{blue}{96}}{2}$$
$$2$$ $$\frac{\color{blue}{25}}{4}$$ $$ \lt $$ $$\frac{48\color{blue}{\times 4}}{4}=\frac{\color{blue}{192}}{4}$$
$$3$$ $$\frac{\color{blue}{125}}{8}$$ $$ \lt $$ $$\frac{48\color{blue}{\times 8}}{8}=\frac{\color{blue}{384}}{8}$$
$$4$$ $$\frac{\color{blue}{625}}{16}$$ $$ \lt $$ $$\frac{48\color{blue}{\times 16}}{16}=\frac{\color{blue}{768}}{16}$$
———- ここから不等号が逆向きになっています。 ———-
$$5$$ $$\frac{\color{blue}{3125}}{32}$$ $$\color{red}{ \gt }$$ $$\frac{48\color{blue}{\times 32}}{32}=\frac{\color{blue}{1536}}{32}$$

【脱線】センター試験では、アタリをつけて計算することも必要。

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Lukia

こうしてみると、左辺の分数だけを計算してみるほうが早そうですね。
分子\(\div\)分母 をして、48に近いものを探します。
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Lukia

センター試験、特に数学ⅡBは、60分では厳しいという人が多いので、
ある程度、アタリをつけて計算してみるといいかもしれません。
今回の場合、1から9に限られているので、いきなり5から計算してみる。(よっぽど時間がない場合)とか、
1 , 3 , 5 などのように、少し飛ばして計算してみる。などの方法があります。
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Lukia

2の累乗は、一応\(2^{10}=1024\)までは言えるほうがよいのですが、
5の累乗は、\(5^3=125\)か、がんばっても\(5^4=625\)ぐらいまででしょう。
確率の問題で 累乗を使うことがありますが、5通りのものを10回繰り返す。なんて問題は出ないでしょうからね。
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Lukia

意地の悪い見方ですが、出題者は、ある程度計算に時間を取らせて、答えを見つけさせたいと考えているようです。
ということは、1から3あたりで答えが見つかる可能性は低いことになりますね。
自然数1から9を三等分すると、1から3は、時間がさほどかからないので、答えとするには簡単すぎる。
7から9は、覚えるべき5の累乗からは かけはなれているので、現実的でない。(たとえば\(5^9\)なんて、7桁の数になりますから、採点者にも負担がかかって大ブーイングモノですよ。)
つまり、4から6に狙いを定めると、早く答えに近づける可能性が高まるといえます。

本線にもどります。

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Lukia

上記の表より、\(n=5\)より、左辺と両辺の大小が逆転しています。
ゆえに、求める自然数\(n\)は\(5\)となります。

こたえ

[ ア ] $$6$$
$$\frac{[ イ ]}{[ ウ ]}$$ $$\frac{5}{2}$$
[ エ ] $$5$$



 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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2018年10月8日数列実用数学技能検定(数学検定 数検),数検2級,数検準1級

Posted by Lukia_74