Yahoo!知恵袋の高校数学カテゴリにあった「数列」に関する問題を解いてみる。
読了時間: 約3分58秒
[mathjax]
問題
数列\(\lbrace a_n\rbrace\)の初項から第\(n\)項までの和\(S_n\)が\(S_n=4\left( \frac{5}{2}\right)^n-4\)を満たすとき、
\(\lbrace a_n\rbrace\)は初項[ ア ],公比\(\frac{[ イ ]}{[ ウ ]}\)の等比数列である。
また,\(a_{n+1}-S_n \geq 100\)となる最小の自然数\(n\)は[ エ ]である。
\(\lbrace a_n\rbrace\)は初項[ ア ],公比\(\frac{[ イ ]}{[ ウ ]}\)の等比数列である。
また,\(a_{n+1}-S_n \geq 100\)となる最小の自然数\(n\)は[ エ ]である。
解法
大学入試センター試験のマークシート形式の問題です。
[ エ ]は、大いに助けられそうですね。
[ エ ]は、大いに助けられそうですね。
$$\begin{align}a_1=&S_1 より、\\\\ a_1=&4\cdot \frac{5}{2}-4=6\end{align}$$
$$\begin{align}公比をr\left( rは実数\right)とする。\\\\ S_2=a_1+a_1r=6\left( 1+r\right)=&4\left( \frac{5}{2}\right)^2-4 \\\\ 6\left( 1+r\right)=&21 \\\\ 1+r=&\frac{7}{2}\\\\ \\\\ r=&\frac{5}{2} \end{align}$$
以上より、
$$a_n=6\left( \frac{5}{2}\right)^{n-1}$$
$$\begin{align}a_{n+1}-S_n=&6\left( \frac{5}{2}\right)^n-4\left( \frac{5}{2}\right)^n+4 \\\\ =&2\left( \frac{5}{2}\right)^n+4\end{align}$$
$$\begin{align}2\left( \frac{5}{2}\right)^n+4 \geq &100 \\\\ \left( \frac{5}{2}\right)^n \geq &48 \end{align}$$
ここで、[ エ ]という表記から、自然数\(n\)は、1から9までのいずれかであることがわかります。センター試験は、ゴリゴリと計算させることもありますので、いい方法が思いつけない場合は、億劫がらずに計算してみましょう。
以下の図は、\(n\)に自然数を代入した際の両辺の大きさを比べたものです。
以下の図は、\(n\)に自然数を代入した際の両辺の大きさを比べたものです。
$$n$$ | 左辺 | 大小比較 | 右辺 |
$$1$$ | $$\frac{\color{blue}{5}}{2}$$ | $$ \lt $$ | $$\frac{48\color{blue}{\times 2}}{2}=\frac{\color{blue}{96}}{2}$$ |
$$2$$ | $$\frac{\color{blue}{25}}{4}$$ | $$ \lt $$ | $$\frac{48\color{blue}{\times 4}}{4}=\frac{\color{blue}{192}}{4}$$ |
$$3$$ | $$\frac{\color{blue}{125}}{8}$$ | $$ \lt $$ | $$\frac{48\color{blue}{\times 8}}{8}=\frac{\color{blue}{384}}{8}$$ |
$$4$$ | $$\frac{\color{blue}{625}}{16}$$ | $$ \lt $$ | $$\frac{48\color{blue}{\times 16}}{16}=\frac{\color{blue}{768}}{16}$$ |
———- ここから不等号が逆向きになっています。 ———- | |||
$$5$$ | $$\frac{\color{blue}{3125}}{32}$$ | $$\color{red}{ \gt }$$ | $$\frac{48\color{blue}{\times 32}}{32}=\frac{\color{blue}{1536}}{32}$$ |
【脱線】センター試験では、アタリをつけて計算することも必要。
こうしてみると、左辺の分数だけを計算してみるほうが早そうですね。
分子\(\div\)分母 をして、48に近いものを探します。
分子\(\div\)分母 をして、48に近いものを探します。
センター試験、特に数学ⅡBは、60分では厳しいという人が多いので、
ある程度、アタリをつけて計算してみるといいかもしれません。
今回の場合、1から9に限られているので、いきなり5から計算してみる。(よっぽど時間がない場合)とか、
1 , 3 , 5 などのように、少し飛ばして計算してみる。などの方法があります。
ある程度、アタリをつけて計算してみるといいかもしれません。
今回の場合、1から9に限られているので、いきなり5から計算してみる。(よっぽど時間がない場合)とか、
1 , 3 , 5 などのように、少し飛ばして計算してみる。などの方法があります。
2の累乗は、一応\(2^{10}=1024\)までは言えるほうがよいのですが、
5の累乗は、\(5^3=125\)か、がんばっても\(5^4=625\)ぐらいまででしょう。
確率の問題で 累乗を使うことがありますが、5通りのものを10回繰り返す。なんて問題は出ないでしょうからね。
5の累乗は、\(5^3=125\)か、がんばっても\(5^4=625\)ぐらいまででしょう。
確率の問題で 累乗を使うことがありますが、5通りのものを10回繰り返す。なんて問題は出ないでしょうからね。
意地の悪い見方ですが、出題者は、ある程度計算に時間を取らせて、答えを見つけさせたいと考えているようです。
ということは、1から3あたりで答えが見つかる可能性は低いことになりますね。
自然数1から9を三等分すると、1から3は、時間がさほどかからないので、答えとするには簡単すぎる。
7から9は、覚えるべき5の累乗からは かけはなれているので、現実的でない。(たとえば\(5^9\)なんて、7桁の数になりますから、採点者にも負担がかかって大ブーイングモノですよ。)
つまり、4から6に狙いを定めると、早く答えに近づける可能性が高まるといえます。
ということは、1から3あたりで答えが見つかる可能性は低いことになりますね。
自然数1から9を三等分すると、1から3は、時間がさほどかからないので、答えとするには簡単すぎる。
7から9は、覚えるべき5の累乗からは かけはなれているので、現実的でない。(たとえば\(5^9\)なんて、7桁の数になりますから、採点者にも負担がかかって大ブーイングモノですよ。)
つまり、4から6に狙いを定めると、早く答えに近づける可能性が高まるといえます。
本線にもどります。
上記の表より、\(n=5\)より、左辺と両辺の大小が逆転しています。
ゆえに、求める自然数\(n\)は\(5\)となります。
ゆえに、求める自然数\(n\)は\(5\)となります。
こたえ
[ ア ] | $$6$$ |
$$\frac{[ イ ]}{[ ウ ]}$$ | $$\frac{5}{2}$$ |
[ エ ] | $$5$$ |
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