RGBの表現色の概数を常用対数を用いて求めてみる

2021年6月9日指数と対数実用数学技能検定(数学検定 数検),数検2級,数検準1級

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Lukia_74

Lukia

画像編集でお世話になることが多かったRGB。
16進数を用いることにより、たった6桁で計算上は、約1700万色が表せます。(10進数なら8桁)
計算機があれば、\( \ 16^6=16777216 \ \)と簡単に求められますが、
指数・対数を用いれば、概数が求められるよなぁ。と思い、やってみることにしました。

RGBは色を表現する方法のひとつ

私は、ITの専門家ではないので、RGBの説明は引用にて代えさせていただきます。

RGB 【Red-Green-Blue color model】
RGBとは、色の表現方式の一つで、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の配合比率を変化させて、すべての色を表現する方式。コンピュータで図形や画像、動画などを扱う際の標準的な色表現の一つで、ディスプレイ装置など加法混色の系で利用される。
赤・緑・青の3色は「光の三原色」と呼ばれ、RGB方式ではその組み合わせですべての色を表現する。3色を同じ輝度で混合すると無彩色(灰色)になり、すべて最大の輝度なら白、最小の輝度なら黒になる。各色を何段階で表すかにより表現できる色の数が異なり、よく用いられるのは各色256段階(情報量8ビット)の24ビットRGBである。
引用元:IT用語辞典 e-Words

ひとつの位に入る数字の数が10個=10進数

10進数はひとつの位に以下の10個の数字が入りますね。
0,1,2,3,4,5,6,7,8,9

これが10進数の考え方です。

ものを数えるときは、1から始めますが、
数の表現としては、その位に入る数がない。ということもありますから、0が含まれます。

さて、10進数における10とは、0から数えれば、11番めの数です。
でも一の位には、0から数えて10番めの数(すなわち9)までしか入れません。
ゆえに、一つ位を上げて、十の位に1をそして、一の位には1番目の数0を入れます。

ひとつの位に入る数字の数が16個=16進数

ということは、
16進数というのは、ひとつの位に、数字が16個入れる数の表現方法ということになります。
ただし、数字は、0,1,2,3,4,5,6,7,8,9の10種類しかないので、
その後はアルファベットで代用します。

ですから、16進数の場合、
0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,B,C,D,E,F 
という16種類の文字で数を表現します。

RGBが表現できる色は、16777216色

RはRed(赤)の頭文字。
赤自体は、2桁ありますので、00からFFまでの数の表現方法があり、
\( \ 16^2=256 \ \)通り表せます。

GのGreen(緑)やBのBlue(青)も赤と同様ですので、

RGB全体としては、000000からFFFFFFまでの表し方があり、
計算上は、\( \ 16^6=256^3=16777216 \ \)通りの色が表現できることになっています。

対数でRGBの概数を求めていく

それでは、いよいよ対数を用いて、RGBの表現色の概数を求めていきます。 まずは、何桁の数なのかを求めます。

RGBは10進数で何桁か

\( \ 16^6 \ \)を常用対数で表す $$\begin{align}\log_{10}16^6=&6\log_{10}16 \\\\ =&6\log_{10}2^4 \\\\ =&24\log_{10}2 \end{align}$$ ここで、\( \ \log_{10}2=0.3010 \ \)より $$\begin{align}24\log_{10}2=&24\times 0.3010 \\\\ =&7.224 \end{align}$$ ゆえに\( \ 16^6 \ \)は、(10進数で)\( \ 8 \ \)桁の数である。
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Lukia

表現が難しいのですが、 位って、整数ですよね。
たとえば、1.2位のような小数の位ってないでしょう?
上の計算は、10進数で7.224位(7.224桁)までは0が続く。といっているのですが、
自然数の世界で生きている私たちには、ピンときません。

そこで、少なくとも7桁までは0が続く。 ゆえに数自体は8桁である。と推定されるのです。

最高位を求める

最高位を求めるには、常用対数表があると便利です。(左記リンクより参照してください)

$$\begin{align}a\times 10^7 \lt 16^6 \lt b\times 10^7 \\\\ (aとbは、a \lt b \ で、 \ 1 \leq a \lt b \lt 10 \ を満たす実数)\\\\ \log_{10}a+7 \lt 7.224 \lt \log_{10}b+7 \\\\ \log_{10}a \lt 0.224 \lt \log_{10}b \end{align}$$ 常用対数表より $$\begin{align}\log_{10}1.66 \lt &0.224 \lt \log_{10}1.67 \\\\ 16^6&は、 \ 1.6\times 10^7\quad と表せる。 \end{align}$$

レモンのライン

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対数を用いて求めた概数が\( \ 1.6\times 10^7 \ \)、
実際の数が\( \ 16^6=16777216 \ \)ですから、なかなかの精度ですね。


 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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