2019年大学入試センター試験 数学2B「第1問 三角関数」を解いてみる。

2019年1月23日三角関数,大学入試センター試験実用数学技能検定(数学検定 数検),数検2級,数検準1級

読了時間: 約445


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問題
関数\( \ f\left( \theta\right)=3\sin^{2} \theta+4\sin \theta\cos \theta-\cos^{2} \theta \ \)を考える。
(1)
\( \ f\left( 0\right)=\color{#0004fc}{アイ} \ , \ \)\( \ f\left( \frac{ \pi }{ 3 }\right)=\color{#0004fc}{ウ}+\sqrt{\color{#0004fc}{エ}} \ \)である。

$$\begin{align}f\left( 0\right)=&\color{#0004fc}{-1} \\\\ \ f\left( \frac{ \pi }{ 3 }\right)=&3\cdot \left( \frac{\sqrt{3}}{2}\right)^2+4\cdot \frac{\sqrt{3}}{2}\cdot \frac{1}{2}-\left( \frac{1}{2}\right)^2\\\\ =&\color{#0004fc}{2}+\sqrt{\color{#0004fc}{3}} \end{align}$$

問題
(2) 2倍角の公式を用いて計算すると,
\( \ \cos^{2} \theta=\frac{\cos 2\theta+\color{#0004fc}{オ}}{\color{#0004fc}{カ}} \ \)となる。
さらに,\( \ \sin 2\theta \ , \ \cos 2\theta \ \)を用いて\( \ f\left( \theta\right) \ \)を表すと
\( \ f\left( \theta\right)=\color{#0004fc}{キ}\sin 2\theta-\color{#0004fc}{ク}\cos 2\theta+\color{#0004fc}{ケ}\quad \cdots\cdots \ ① \ \)
となる。

$$\cos^{2} \theta=\frac{\cos 2\theta+\color{#0004fc}{1}}{\color{#0004fc}{2}}$$
$$\begin{align}f\left( \theta\right)=&3\sin^{2} \theta+4\sin \theta\cos \theta-\cos^{2} \theta \\\\ =&3\cdot \frac{1-\cos 2\theta}{2}+2\sin 2\theta-\frac{1+\cos 2\theta}{2} \\\\ =&\color{#0004fc}{2}\sin 2\theta-\color{#0004fc}{2}\cos 2\theta+\color{#0004fc}{1}\quad \cdots\cdots \ ① \end{align}$$

問題
(3) \( \ \theta \ \)が\( \ 0 \leq \theta \leq \pi \ \)の範囲を動くとき,関数\( \ f\left( \theta\right) \ \)のとり得る最大の整数の値\( \ m \ \)とそのときの\( \ \theta \ \)の値を求めよう。
三角関数の合成を用いると,①は
\(f\left( \theta\right)=\color{#0004fc}{コ}\sqrt{\color{#0004fc}{サ}}\sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ \color{#0004fc}{シ} }\right)+1\)
と変形できる。したがって,\( \ m=\color{#0004fc}{ス} \ \)である。

$$\begin{align}f\left( \theta\right)=&2\sin 2\theta-2\cos 2\theta+1 \\\\ =&\sqrt{2^2+\left( -2\right)^2}\sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ 4 }\right)+1 \\\\ =&\color{#0004fc}{2}\sqrt{\color{#0004fc}{2}}\sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ \color{#0004fc}{4} }\right)+1 \end{align}$$

$$\begin{align}0 \leq &\theta \leq \pi \\\\ 0 \leq &2\theta \leq 2\pi \\\\ -\frac{ \pi }{ 4 } \leq &2\theta-\frac{ \pi }{ 4 } \leq {\frac{ 7 }{ 4 }}\pi\\\\ -1 \leq &\sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ 4 }\right) \leq 1\\\\ -2\sqrt{2} \leq &2\sqrt{2}\sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ 4 }\right) \leq 2\sqrt{2}\\\\ -2\sqrt{2}+1 \leq &2\sqrt{2}\sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ 4 }\right)+1 \leq 2\sqrt{2}+1 \end{align}$$
$$ゆえに \ f\left( \theta\right) \ の最大値は \ 2\sqrt{2}+1$$
$$\begin{align}2 \lt &2\sqrt{2}=\sqrt{8} \lt 3 \\\\ 3 \lt &2\sqrt{2}+1 \lt 4 \\\\ ゆえに, \\\\ m=&\color{#0004fc}{3} \end{align}$$

問題
また,\( \ 0 \leq \theta \leq \pi \ \)において,\( \ f\left( \theta\right)=3 \ \)となる\( \ \theta \ \)の値は,
小さい順に,\( \ \frac{ \pi }{ \color{#0004fc}{セ} } \ , \ \frac{ \pi }{ \color{#0004fc}{ソ} } \ \)である。

$$\begin{align}f\left( \theta\right)=&3 \\\\ 2\sqrt{2}\sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ 4 }\right)+1=&3 \\\\ \sin \left( 2\theta-\frac{ \pi }{ 4 }\right)=&\frac{1}{\sqrt{2}}\\\\ 2\theta-\frac{ \pi }{ 4 }=&\frac{ \pi }{ 4 } \ , \ {\frac{ 3 }{ 4 }}\pi\\\\ \theta=&\frac{ \pi }{ \color{#0004fc}{4} } \ , \ \frac{ \pi }{ \color{#0004fc}{2} } \end{align}$$

Lukia_74

Lukia

比較的易しめの問題だったのではないかと思います。
理系の人はスピーディに、文系の人は、確実に取っておきたい問題ですね。

2019年大学入試センター試験の数学の問題の一覧です。


 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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