2019年大学入試センター試験 数学1A「第2問 データの分析(箱ひげ図とヒストグラム)」を解いてみる。
読了時間: 約3分48秒
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問題
全国各地の気象台が観測した「ソメイヨシノ(桜の種類)の開花日」や,「モンシロチョウの初見日(初めて観測した日)」,「ツバメの初見日」などの日付を気象庁が発表している。気象庁発表の日付は普通の月日形式であるが、
この問題では該当する年の1月1日を「1」とし,12月31日を「365」(うるう年の場合は「366」)とする「年間通し日」に変更している。例えば,2月3日は,1月31日の「31」に2月3日の3を加えた「34」となる。
この問題では該当する年の1月1日を「1」とし,12月31日を「365」(うるう年の場合は「366」)とする「年間通し日」に変更している。例えば,2月3日は,1月31日の「31」に2月3日の3を加えた「34」となる。
(1) 図1は全国48地点で観測しているソメイヨシノの2012年から2017年までの6年間の開花日を,年ごとに箱ひげ図にして並べたものである。
図2はソメイヨシノの開花日の年ごとのヒストグラムである。ただし,順番は年の順に並んでいるとは限らない。なお,ヒストグラムの各階級の区間は,左側の数値含み,右側の数値を含まない。
・ 2013年のヒストグラムは\( \ \color{#0004fc}{ソ} \ \)である。
・ 2017年のヒストグラムは\( \ \color{#0004fc}{タ} \ \)である。
2013年の箱ひげ図から読み取れること。
私は、箱ひげ図は「ざっくりと25%ずつがどのように散らばっているかが示されている図」と理解しています。
以下に2013年の箱ひげ図を取り出してみます。
以下に2013年の箱ひげ図を取り出してみます。
まず、\( \ a \ – \ e \ \)間が桜の開花が観測された日です。
おおよそですが、72日ごろから131日ごろまでに咲いたことがわかります。
おおよそですが、72日ごろから131日ごろまでに咲いたことがわかります。
次に、
\( \ a \ – \ b \ \)間, \( \ b \ – \ c \ \)間, \( \ c \ – \ d \ \)間, \( \ d \ – \ e \ \)間 を見ていきます。
これは、全観測地点が48地点ということですので、それぞれの区間には12地点ずつ含まれていることになりますね。
箱ひげ図では、\( \ c \ \)のラインがひときわ太くなっていますが、ここが中央値です。
上から数えても、下から数えてもちょうど真ん中ということになりますね。
ヒストグラムは、度数(今回だと地点数)が正確なのに対し、箱ひげ図はややアバウトです。
しかし、全体の25%(12地点)、50%(24地点)、75%(36地点)が何日までに咲いているか。などが読み取れれば、ヒストグラムと対応させることは可能ですね。
\( \ a \ – \ b \ \)間, \( \ b \ – \ c \ \)間, \( \ c \ – \ d \ \)間, \( \ d \ – \ e \ \)間 を見ていきます。
これは、全観測地点が48地点ということですので、それぞれの区間には12地点ずつ含まれていることになりますね。
箱ひげ図では、\( \ c \ \)のラインがひときわ太くなっていますが、ここが中央値です。
上から数えても、下から数えてもちょうど真ん中ということになりますね。
ヒストグラムは、度数(今回だと地点数)が正確なのに対し、箱ひげ図はややアバウトです。
しかし、全体の25%(12地点)、50%(24地点)、75%(36地点)が何日までに咲いているか。などが読み取れれば、ヒストグラムと対応させることは可能ですね。
箱ひげ図から読み取れることは以下のとおりである.
最長開花日が135~140日の間にある.
最短開花日が70~75日の間にある.
70~80日の間で24地点が開花している.
70~90日の間で36地点が開花している.
この4つの条件から、ヒストグラムをしぼりこんでいきます。
全体として、左側に長い帯が集中しているものになりそうですね。
全体として、左側に長い帯が集中しているものになりそうですね。
まず、開花日の最長が箱ひげ図では、135~140日の間にありますので、
ヒストグラムとしては、130~140日の間に帯が存在するものでなくてはなりませんね。
これによって①か③にしぼられます。
以下は、①と③のヒストグラムだけを示します。
ヒストグラムとしては、130~140日の間に帯が存在するものでなくてはなりませんね。
これによって①か③にしぼられます。
以下は、①と③のヒストグラムだけを示します。
次に、最短の開花日を見ていきます。
箱ひげ図では、70~75日の間に最短の開花日がありましたから、ヒストグラムでは70~80日の間に帯がある必要がありますね。
よく見ると、①のヒストグラムには、70~80日の間に帯がありません。
よって、2013年のヒストグラムは,\( \ \color{#0004fc}{③} \ \)ということになります。
箱ひげ図では、70~75日の間に最短の開花日がありましたから、ヒストグラムでは70~80日の間に帯がある必要がありますね。
よく見ると、①のヒストグラムには、70~80日の間に帯がありません。
よって、2013年のヒストグラムは,\( \ \color{#0004fc}{③} \ \)ということになります。
開花日の最短・最長の条件だけですんなり割り出せてしまいましたが、
もう少し確認しておくと、70~90日までで36地点が開花しているんでしたよね。
ヒストグラムは度数(地点数)が5ずつで区切られているので、\( \ 5\cdots10\cdots15\cdots20\cdots \ \)と数えてみると、確実に36以上になりそうな度数であることがわかります。
もう少し確認しておくと、70~90日までで36地点が開花しているんでしたよね。
ヒストグラムは度数(地点数)が5ずつで区切られているので、\( \ 5\cdots10\cdots15\cdots20\cdots \ \)と数えてみると、確実に36以上になりそうな度数であることがわかります。
2017年の箱ひげ図から読み取れること。
開花日の最短は, 80~85 日ごろであるので,80~90日から始まるヒストグラムである.
開花日の最長は,120~125日ごろであるので,120~130日に度数が存在するヒストグラムである.
12地点は,80~90日までに開花し,
24地点は,80~95日までに開花し,
36地点は,80~95日までに開花するので,80~95日までに度数が36以上存在するヒストグラムである.
まず、2013年のヒストグラムを推定する段階で、開花日の最短・最長の条件から、①と③のヒストグラムを除外することができますね。
次に最短の開花日を見ると、80日以前に開花しているヒストグラムを除外することができます。
ゆえに,②と⑤が除外となりますね。
ゆえに,②と⑤が除外となりますね。
⓪と④のヒストグラムが残っているわけですが、二つのヒストグラムの大きな違いは、80~85日の度数ですね。
箱ひげ図では、80~90日で少なくとも12地点は開花しているとわかるのですが、⓪のヒストグラムでは、80~85日で15地点以上開花していることになっています。
ゆえに,2017年のヒストグラムは,\( \ \color{#0004fc}{④} \ \)だとわかります。
箱ひげ図では、80~90日で少なくとも12地点は開花しているとわかるのですが、⓪のヒストグラムでは、80~85日で15地点以上開花していることになっています。
ゆえに,2017年のヒストグラムは,\( \ \color{#0004fc}{④} \ \)だとわかります。
こたえ
$$\begin{align}2013年のヒストグラムは&( \ \color{#0004fc}{③} \ )である。\
2017年のヒストグラムは&( \ \color{#0004fc}{④} \ )である。\end{align}$$
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