中学数学の2種類の濃度の食塩水を混ぜる問題(その8)

2018年6月26日食塩水の濃度実用数学技能検定(数学検定 数検),数検3級

読了時間: 約724

[mathjax]

Left Caption

Lukia

いよいよ2種類の濃度の食塩水を混ぜる問題も、ラスト2つとなりました。
今回と、次回は、少し難しい部類に入ると思います。
「表を描いて、ていねいに数字をあてはめていく」という作業がどのぐらい役に立つのか。というのを確かめてみるだけでも、十分意味がありますからね。
Left Caption

Lukia

それでは、さっそく下に問題を示します。
少しの間、スクロールの手を止めて解いてみてください。
問題
容器Aには6%の食塩水が、容器Bにはある濃度の食塩水が、それぞれ400gずつ入っている。
容器Aから何gか取り出して容器Bに入れ、よくかき混ぜると14%の食塩水になった。
次に、容器Aから取り出したのと同じ重さだけ容器Bから取り出して容器Aに戻したところ、
容器Aの食塩水の濃度は9%になった。
はじめに容器Aから取り出した食塩水の重さは何gか。

 

細かく分ける。

Right Caption

もも

う~わっ、数学なのに、問題文が長いですねぇ。
Left Caption

Lukia

そうですねぇ。食塩水の問題を解き始めたころだったら、「見なかったことにしよう・・・」と思ってしまいそうですが、よくよく見てみると、これまでに扱った問題と似ているところがありますよね。
Right Caption

もも

ひとまず、問題文を小分けにしてみようかな。
読んでいくと、混ぜ合わせるという操作を2回やっていますよね。
ということは、前半は「次に」の前までで、
「次に」以降は後半。としてよさそうですね。
Left Caption

Lukia

いいですねぇ。
人間って、いっぺんにいろんなことをするという「マルチタスク」に向いてないので、
タスクを細かく分けることは大切なんですよね。

前半(「次に」の前まで)

問題
容器Aには6%の食塩水が、容器Bにはある濃度の食塩水が、それぞれ400gずつ入っている。
容器Aから何gか取り出して容器Bに入れ、よくかき混ぜると14%の食塩水になった。

表に書き込む。

Right Caption

もも

じゃ、まずは、いつものように、横長の線を3本と、それを4等分するように縦の線を3本引きます。
Left Caption

Lukia

以下のような表になりますね。

Right Caption

もも

はい。
そして、①から⑥の中で、数字が書き込めそうなところを探して書き込みます。
今回は、縦の列で、左から2番目が容器Aの食塩水、
左から3番目が、容器Bの食塩水とします。
すると、①が6、
③は「ある濃度」とあるから、飛ばしておこう。
Right Caption

もも

途中を読み飛ばして、最後に14%の食塩水になった。とあるから、
⑤が14となりますよね。
Right Caption

もも

②と④と⑥を埋めたいけれど、少し難しいな・・・
AとBは、400gずつ入っているとあるから、
②と④に400を入れられそうだけど・・・
Right Caption

もも

400gを混ぜ合わせるわけじゃないんだ!
Left Caption

Lukia

はい。
問題文の4行目からを読んでほしいのですが、
「容器Aから何gか取り出す。」とありますね。
はたして、②に400を入れてもよいでしょうか。
Right Caption

もも

あ、ホントだ!
容器Aに400gの食塩水が入っているのは、間違いないけど、
400g全部使うわけじゃないんですね。
Left Caption

Lukia

そうです。そして、後半の最後の2行を読むと、
求めるのは、「はじめに容器Aから取り出した食塩水の重さ」とありますね。
ではあらためて聞きます。
②には、なんと書き込めばよいでしょうか。
Right Caption

もも

\(\Large x\) です!
Right Caption

もも

問題文を読むと、容器Aから \(\Large x\) g取り出して、容器Bに入れたとわかるので、
④は、400のままでよさそうですね。
「横はたし算」ルールを適用して、⑥は \(\Large \left( x+400\right)\) とすることができます。
Left Caption

Lukia

そして、容器Bの食塩水の濃度を表す数字が見当たらないので、
③は、\(\Large y\) としておきましょう。

%を百分率に直しておく。

Left Caption

Lukia

せっかく、前半後半に分けたので、表と式を完成させてしまいましょう。
「似たような作業は一気にやってしまいましょう。」と言いたいところですが、後半に少し難しいところがあるので、
前半を一つの問題。とみなして、一連の作業をこなしてみます。
Right Caption

もも

たまには、Lukia先生の誘導に乗ってみるか♪
百分率に直すのは、簡単。
左から、\(\Large \frac{6}{100}\) ・ \(\Large \frac{y}{100}\) ・ \(\Large \frac{14}{100}\) です。

縦はかけ算・横はたし算

Left Caption

Lukia

では、縦はかけ算・横はたし算をして、一気に式を立ててみてください。
Right Caption

もも

は~い。
まず、「縦はかけ算」をしていきます。
左から2番目の列は、\(\Large \frac{6}{100}\times x\) 、
左から3番目の列は、\(\Large \frac{y}{100}\times 400\) 、
右端の列は、\(\Large \frac{14}{100}\times \left( x+400\right)\) となります。
Right Caption

もも

さらに、この表の一番下の段の「横はたし算」をすれば、
式は、
\(\Large \frac{6}{100}\times x + \frac{y}{100}\times 400 = \frac{14}{100}\times \left( x+400\right)\)

となります。

Right Caption

もも

あれっ、でも、ひとつの式に2つも文字がある!
計算したくても、計算できない!
Left Caption

Lukia

はい。
式自体は完成しましたから、ひとまずおいといて、
後半に移りましょう。

後半(「次に」以降)

問題
次に、容器Aから取り出したのと同じ重さだけ容器Bから取り出して容器Aに戻したところ、
容器Aの食塩水の濃度は9%になった。
はじめに容器Aから取り出した食塩水の重さは何gか。

表に書き込む。

Right Caption

もも

まずは、「後半」用の表を描いて、数字を埋めていこう。

Right Caption

もも

①は6、
③は \(\Large y\) 、
⑤は・・・9か。
Left Caption

Lukia

ももちゃん、ひっかかったな・・・
( ̄ー ̄)ニヤリッ。
Right Caption

もも

な、なんですか、その不敵な笑みは。(汗)
Left Caption

Lukia

容器Bは、はたして \(\Large y\) %のままでしょうか。
Right Caption

もも

えっ?
Left Caption

Lukia

今までのことを思い出してみてください。
濃度が異なる2種類の食塩水を混ぜたら、新たな濃度を示す食塩水になっていたんですよ?
Right Caption

もも

はい・・・。
Left Caption

Lukia

前半では、容器Bに、容器Aからいくらか食塩水を移したんですから、
容器Bは、\(\Large y\) %のままですか?
Right Caption

もも

容器Bは、\(\Large y\) %のまま・・・?
(目は前半部分を泳いでいる)
Right Caption

もも

じゃない!
14%になってる!!
Left Caption

Lukia

そうですね。
実は、前半で立てた式は、容器Bの新しい姿、「ニュー容器B」のことを表しているんですね。
Right Caption

もも

なんですか、そのだっさいネーミングはッ。
Right Caption

もも

気を取り直して、書き直してみます。
①は6、
③は14、
⑤は9となりますね。
Left Caption

Lukia

はい。
前半で書いておいた \(\Large y\) は使われそうにないですね。
Right Caption

もも

あ、ホントだ。
じゃ、次は、全体の重さの段ですね。
なんだか、操作がややこしいな。
Left Caption

Lukia

いま、容器Aの重さは、どうなっていますか?
Right Caption

もも

たしか、もともと400gあったんだけど、
そこから \(\Large x\) g取り出したから・・・
\(\Large \left( 400-x\right)\) かな?
Left Caption

Lukia

そのとおりです。
だから、②には、 \(\Large \left( 400-x\right)\) が入りますね。
Right Caption

もも

あ、ホントだ。
じゃぁ、容器Bは・・・
Left Caption

Lukia

ニュー容器Bですよ?
Right Caption

もも

いやですよ~、そのダサい名前は言いたくない~。
あっ、「容器Aから取り出したのと同じ重さだけ取り出した」とあるから、
④は、 \(\Large x\) ですね。
Left Caption

Lukia

チッ、「ニュー容器B」なのに・・・
Right Caption

もも

ということは、「横はたし算」をすれば、
⑥は、\(\Large \left( 400-x\right)+x=400\) で、
400gとなりますね。
Left Caption

Lukia

ふんっ、次に進んでくださいッ!

%を百分率に直しておく。

Right Caption

もも

じゃ、①、③、⑤の%を百分率に直します。
左から、\(\Large \frac{6}{100}\) ・ \(\Large \frac{14}{100}\) ・ \(\Large \frac{9}{100}\) となりますね。

縦はかけ算・横はたし算

Right Caption

もも

ということは、もう「縦はかけ算・横はたし算」で一番下の段のマスをうめていくんだな。
ですよねぇ~、Lukia先生?
Left Caption

Lukia

ダサイって言われた・・・(涙)
Right Caption

もも

なんでいじけてんですか。(笑)
ま、いいや。
Right Caption

もも

まず、それぞれの縦の列のかけ算をしていきます。
左から、
\(\Large \frac{6}{100}\times \left( 400-x\right)\) 、
\(\Large \frac{14}{100}\times x\) 、
\(\Large \frac{9}{100}\times 400\) となります。

一番下の段の「たし算」をする。

Right Caption

もも

Lukia先生、容器Aと、に、にゅー容器Bの計算を済ませましたよ。
Left Caption

Lukia

(ハッ!)
も、ももちゃん、今「ニュー容器B」って言ってくれました?
Right Caption

もも

は、はい。言いましたよ。
Left Caption

Lukia

ねっ、ねっ、やっぱり「ニュー容器B」ですよねっ?
Right Caption

もも

そ、そうですね。
(なんで、いい大人のごきげんとりやってんだか・・・)
では、いよいよ一番下の段の「横はたし算」をして、
式を立てていきますね。
Right Caption

もも

式は、
Right Caption

もも

両辺に分母の100があるから、はらってよさそうだな。
ということは、

答えは 150gです。

こたえ

Left Caption

Lukia

いかがでしたか。今回と次回は、「2種類の濃度の食塩水を混ぜ合わせる」問題の仕上げとなります。
問題文が長い場合、このように小分けにして、できるところから考えていくという姿勢が大切になってきます。


150g


 

 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

カテゴリー

2018年6月26日食塩水の濃度実用数学技能検定(数学検定 数検),数検3級

Posted by Lukia_74