国語の分析結果【国語と決断力】

2023年7月17日日々雑感

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国語の分析結果

〇国語:「決断力」が高得点の鍵
分析結果
共通テストを受ける約3年前(高校1年生時点)に「決断力」が高い生徒、約2年前(高校2年生時点)に「決断力」が高い生徒は、国語が高得点だったことがわかりました。

重回帰分析により、国語の点数は、高校1年生時点で測定した資質・能力「決断力」「表現力」の他者評価スコアにより、決定係数(予測精度)が0.388でした。(資質・能力は、正の影響が大きい順に記載。以下同じ)また、高校2年生時点で測定した「自己効力」「決断力」により、決定係数が0.371となりました。以上から、国語の高得点には「決断力」の影響が大きいといえます。
決定係数から、国語の点数の約39%、約37%が、これらの資質・能力で説明できることがわかります。決定係数が1に近づくほど予測精度は高くなりますが、人的データを用いた予測(※3)では、比較的高い決定係数であるといえます。
※3 ワークサンプルテストでもその人のパフォーマンスを予測できる精度が0.29。

決定係数について

決定係数\( \ \mathrm{R}^2 \ \) は、重回帰分析を行って得られる、重相関係数 \( \ \mathrm{R} \ \) を2乗して得られる値です。 これも、前回求めた自由度調整済決定係数と同じく、説明変数のあてはまりのよさを表しています。
また、決定係数は、寄与率とよばれることもあります。

重相関係数 \( \ \mathrm{R} \ \)の値は、\( \ -1 \leqq \mathrm{R} \leqq 1 \ \) ですから、
決定係数(寄与率)\( \ \mathrm{R}^2 \ \) の値は、\( \ 0 \leqq \mathrm{R}^2 \leqq 1 \ \) を取ることになります。
「決断力」と「表現力」を説明変数としたときの決定係数が0.388

「自己効力」と「決断力」を説明変数としたときの決定係数が0.371

これははたして高い値なのかどうなのか。
重相関係数のほうがイメージしやすいのではないかと思い、それぞれ直してみました。

重相関係数で比較してみる

「決断力」と「表現力」を説明変数としたとき
決定係数は、\( \ \mathrm{R}^2=0.388 \ \) でしたから、
その重相関係数は、\( \ \mathrm{R}=0.623 \ \) となります。

また、「自己効力」と「決断力」を説明変数としたとき
決定係数は、 \( \ \mathrm{R}^2=0.371 \ \) でしたから、
その重相関係数は、 \( \ \mathrm{R}=0.6091 \ \) となります。

これは、私の経験や感覚としては、「まぁまぁ」という評価になります。

「相関係数」はその絶対値が上限\( \ 1 \ \) に近いほど相関性が強いです。

たとえば、相関係数が0.8とか0.9あたりを示せばかなり相関性が強いといえますが、
0.5あたりになると、バラバラ感が出てきます。
さらに0.5を下回ってくれば、相関性があるとはいえなくなってきます。

\( \ \mathrm{R}^2 \ \)が\( \ 0.4 \ \)を下回るって、相関性の強さとしてはどうなの?と思い、
重相関係数\( \ \mathrm{R} \ \) を求めてみたわけですが、
相関性の強さとしては、「まぁまぁ」なようでした。

より正確な「説明変数のあてはまりのよさ」を示すのが自由度調整済決定係数なので、
その値を示してもらうとよりわかりやすいのだろうと思うのですが、
まぁ、そこらへんは、企業秘密なんじゃないでしょうかね。
そこらへんの疑問を払拭するべく?「ワークサンプルテストの決定係数が\( \ 0.29 \ \)」と補足しています。 ワークサンプルテストの重相関係数は、\( \ \mathrm{R}=0.5385 \ \) ですので、
想定していたよりも、高い相関性を示す結果が得られた。ということをいいたいのだろうと思います。

「決断力」も重要な要素

「決断力」のある生徒が必ず、大学入学共通テストの国語で高得点を取るとはいえませんが、
高得点を取る上で、重要な要素、資質であるとはいえます。

そもそも、大学入学共通テストで高得点をめざすなら、
国語の問題を解くための学力を培い、そなわっていなければなりませんが、
「決断力」も学力同様、一朝一夕でそなわるものではありません。

学習や努力を積み重ねるなかで副次的に高められるのが「決断力」ではないだろうかと思います。
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プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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Posted by Lukia_74