高校数学の「円と内接する四角形」に関する問題を解いてみる。(Yahoo!知恵袋より)
読了時間: 約6分48秒
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問題
円に内接する四角形\( \ \mathrm{ABCD} \ \)がある。対角線\( \ \mathrm{AC} \ \)と\( \ \mathrm{BD} \ \)は直交し、その交点を\( \ \mathrm{E} \ \)とする。
\( \ \mathrm{AD}=\sqrt{13} \ , \ \mathrm{AE}=3 \ , \ \mathrm{BE}=8 \ \)とする。
\( \ \mathrm{AB}=\sqrt{\color{#0004fc}{アイ}} \ \) であり、
\( \ \mathrm{CE}=\frac{\color{#0004fc}{ウエ}}{\color{#0004fc}{オ}} \ \) である。
また、円の中心を\( \ \mathrm{O} \ \)とする。
\( \ \mathrm{O} \ \)から直線\( \ \mathrm{BD} \ \)に垂線を引き、\( \ \mathrm{BD} \ \)との交点を\( \ \mathrm{F} \ \)とすると
\( \ \mathrm{OF}=\frac{\color{#0004fc}{カ}}{\color{#0004fc}{キ}} \ \)である。
よって円の半径は、\( \ \frac{\sqrt{\color{#0004fc}{クケコ}}}{\color{#0004fc}{サ}} \ \) である。
また、点\( \ \mathrm{A} \ \)を通りこの円に接する直線と、直線\( \ \mathrm{BD} \ \)との交点を\( \ \mathrm{G} \ \)とすると
\( \ \mathrm{DG}=\frac{\color{#0004fc}{シス}}{\color{#0004fc}{セ}} \ \)である。
\( \ \mathrm{AD}=\sqrt{13} \ , \ \mathrm{AE}=3 \ , \ \mathrm{BE}=8 \ \)とする。
\( \ \mathrm{AB}=\sqrt{\color{#0004fc}{アイ}} \ \) であり、
\( \ \mathrm{CE}=\frac{\color{#0004fc}{ウエ}}{\color{#0004fc}{オ}} \ \) である。
また、円の中心を\( \ \mathrm{O} \ \)とする。
\( \ \mathrm{O} \ \)から直線\( \ \mathrm{BD} \ \)に垂線を引き、\( \ \mathrm{BD} \ \)との交点を\( \ \mathrm{F} \ \)とすると
\( \ \mathrm{OF}=\frac{\color{#0004fc}{カ}}{\color{#0004fc}{キ}} \ \)である。
よって円の半径は、\( \ \frac{\sqrt{\color{#0004fc}{クケコ}}}{\color{#0004fc}{サ}} \ \) である。
また、点\( \ \mathrm{A} \ \)を通りこの円に接する直線と、直線\( \ \mathrm{BD} \ \)との交点を\( \ \mathrm{G} \ \)とすると
\( \ \mathrm{DG}=\frac{\color{#0004fc}{シス}}{\color{#0004fc}{セ}} \ \)である。
解法
ア〜オを解く。
\( \ \triangle \mathrm{ABE} \ \)において三平方の定理より
\( \ \begin{align}\mathrm{AB}^2=&\mathrm{AE}^2+\mathrm{BE}^2 \\\\ =&9+64 \\\\ =&73 \end{align} \ \)
\( \ \mathrm{AB} \gt 0\ \)より\( \ \mathrm{AB}=\sqrt{73} \ \)
また同様に
\( \ \triangle \mathrm{AED} \ \)において三平方の定理より
\( \ \mathrm{ED}=2 \ \)
\( \ \triangle \mathrm{AEB} \ \)と\( \ \triangle \mathrm{DEC} \ \) において
弧\( \ \mathrm{AB} \ \)に対する円周角(inscribed angles)より
\( \ \angle \mathrm{ABE}=\angle \mathrm{DCE} \ \)
同様に
弧\( \ \mathrm{BC} \ \)に対する円周角(inscribed angles)より
\( \ \angle \mathrm{EAB}=\angle \mathrm{EDC} \ \)
二つの角の大きさがそれぞれ等しいので、
\( \ \triangle \mathrm{AEB} \sim \triangle \mathrm{DEC} \ \)である。
相似比は\( \ \triangle \mathrm{AEB} : \triangle \mathrm{DEC} =3:2\ \)より、
\( \ \mathrm{CE}=\frac{16}{3} \ \)
カ〜サを解く。
問題では、カ・キを先に答えるような誘導となっていますが、
私の能力ではその誘導には従えなかったので、
四角形ABCDの外接円の半径を先に求めてから「カ・キ」を求めようと思います。
私の能力ではその誘導には従えなかったので、
四角形ABCDの外接円の半径を先に求めてから「カ・キ」を求めようと思います。
\( \ \triangle \mathrm{ABD} \ \)の面積を\( \ \mathrm{S} \ \)、四角形ABCDの外接円の半径を\( \ \mathrm{R} \ \)とする。
\( \ \begin{align}\mathrm{S}=&\frac{1}{2}\mathrm{AB}\times \mathrm{AD}\times \sin \angle \mathrm{BAD}=\frac{1}{2}\mathrm{BD}\times \mathrm{AE} \\\\ =&\frac{1}{2}\times \sqrt{73}\times \sqrt{13}\times \sin \angle \mathrm{BAD}=\frac{1}{2}\times 10\times 3\end{align} \ \)
整理すると
\( \ \sin \angle \mathrm{BAD}=\frac{30}{\sqrt{73}\times \sqrt{13}} \ \)
また正弦定理(Sine Formula)より
\( \ \begin{align}\sin \angle \mathrm{BAD}=&\frac{\mathrm{BD}}{2\mathrm{R}} \\\\ =&\frac{10}{2\mathrm{R}} \end{align} \ \)
以上より
\( \ \begin{align}\frac{10}{2\mathrm{R}} =&\frac{30}{\sqrt{73}\times \sqrt{13}} \\\\ \mathrm{R}=&\frac{\sqrt{949}}{6} \end{align} \ \)
知っておくと便利な公式
$$\Large 4\mathrm{RS}=abc$$
円に内接する三角形の3辺の積は、外接円の半径と三角形の面積の積を4倍したものに等しい。
今回の問題の場合、\( \ \triangle \mathrm{ABD} \ \)に関して情報が豊富なので、
この公式を知っていると、外接円の半径が簡単に導けます。
以下に三角形ABCとその外接円を示し、公式を導出してみます。
この公式を知っていると、外接円の半径が簡単に導けます。
以下に三角形ABCとその外接円を示し、公式を導出してみます。
三角形の面積\( \ \mathrm{S} \ \)は、
\( \ \mathrm{S}=\frac{1}{2}bc\sin \mathrm{A} \)
また、三角形の外接円の半径を\( \ \mathrm{R} \ \)とする。
正弦定理より
\( \ \sin \mathrm{A}=\frac{a}{2\mathrm{R}} \ \)
\( \ \begin{align}\mathrm{S}=&\frac{1}{2}bc\sin \mathrm{A} \\\\ =&\frac{1}{2}bc \\\\ =&\frac{a}{2\mathrm{R}}\\\\ \\\\ 4\mathrm{RS}=&abc \end{align} \ \)
今回の問題は、三角形BADの3辺の長さもわかっているし、高さもわかっているので、
この公式を知っていれば、一気に計算すればよいですね。
また、知らない場合でも、別に\( \ \sin \angle \mathrm{BAD} \ \)を丁寧に求める必要はなく、途中までで置いといて、面積を求める式に当てはめていけば、やっていることは、上記の公式と同じことです。
この公式を知っていれば、一気に計算すればよいですね。
また、知らない場合でも、別に\( \ \sin \angle \mathrm{BAD} \ \)を丁寧に求める必要はなく、途中までで置いといて、面積を求める式に当てはめていけば、やっていることは、上記の公式と同じことです。
円の中心\( \ \mathrm{O} \ \)から弦\( \ \mathrm{BD} \ \)へおろした線分\( \ \mathrm{OF} \ \)は
弦\( \ \mathrm{BD} \ \)の垂直二等分線である。
ゆえに、\( \ \triangle \mathrm{BFO} \ \)は、\( \ \angle \mathrm{OFB}=90^{\circ} \ \)の直角三角形である。
\( \ \triangle \mathrm{BFO} \ \)において
\( \ \begin{align}\mathrm{OF}^2=&\mathrm{BO}^2-\mathrm{BF}^2 \\\\ =&\frac{949}{36}-25\times \frac{36}{36} \\\\ =&\frac{49}{36} \end{align} \ \)
\( \ \mathrm{OF} \gt 0\ \)より
\( \ \mathrm{OF}=\frac{7}{6} \ \)
シ〜セを解く。
\( \ \triangle \mathrm{ADG} \ \)と\( \ \triangle \mathrm{BAG} \ \)において
\( \ \angle \mathrm{AGD}=\angle \mathrm{BGA} \ \)・・・◎
また接弦定理(alternate segment theorem)より
\( \ \angle \mathrm{GAD}=\angle \mathrm{GBA} \ \)・・・●
二つの角の大きさがそれぞれ等しいので
\( \\triangle \mathrm{ADG} \sim \triangle \mathrm{BAG} \ \)である
ここで辺\( \ \mathrm{DG} \ \)の長さを\( \ x\ \)とすると、
辺\( \ \mathrm{BG} \ \)の長さは\( \ 10+x\ \)と表せる。
方べきの定理(Power of a point Theorem)より
\( \ \begin{align}\mathrm{AG}^2=&\mathrm{BG}\cdot \mathrm{DG} \\\\ \left( \frac{\sqrt{73}x}{\sqrt{13}}\right)^2=&\left( 10+x\right)\cdot x\\\\ \frac{73x^2}{13}=&\left( 10x+x^2\right)\\\\ 73x^2=&13x^2+130x\\\\ 60x^2=&130x\\\\ &x \gt 0\quad より\\\\ 6x=&13\\\\ \\\\ x=&\frac{13}{6} \end{align} \ \)
ゆえに\( \ \mathrm{DG}= \frac{13}{6} \ \)
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