ダイエット成功者の例を検証する(その1)【指数・対数を使ってダイエット】
衝撃のダイエット成功者を発見
「ダイエット整体師藤田さん」をインスタグラムで見つけたときは驚きました。
もともと123kgあったのが、2年以上のゆる〜いダイエットを続け、現在-60kgを達成なさっているのです。
この藤田さんを例に、計算のおさらいをしてみようと思います。
BMI値について
藤田さんは、身長170cm、ダイエット開始時の体重は123kg でした。
このときのBMI値 \( \ \mathrm{B_R} \ \)は、
\( \ \mathrm{B_R}=\displaystyle\frac{\mathrm{W_R}\times 10000}{170^2} \fallingdotseq 42.56 \ \) ですから、
日本肥満学会の判定基準によれば、「肥満(4度)」に相当します。
BMI値 | 判定 |
18.5未満 | 低体重(痩せ型) |
18.5〜25未満 | 普通体重 |
25〜30未満 | 肥満(1度) |
30〜35未満 | 肥満(2度) |
35〜40未満 | 肥満(3度) |
40以上 | 肥満(4度) |
そこから、1年後に73kg(BMI値25.25;肥満(1度))になり、
2021年9月28日時点では、62.7kg(BMI値21.69;普通体重)になっています。
理想体重へのダイエット期間を算出する
このシリーズ記事では、理想のBMI値を23.95としています。
藤田さんが、この理想のBMI値に到達するまで、何クールかかるかを計算してみました。
ちなみに、減量率を4%と2%の場合で計算してみます。
理想体重を求める
身長を\( \ \mathrm{H} \ \)(cm)、
理想のBMI値を\( \ \mathrm{B}_i \ \)、
理想の体重を\( \ \mathrm{W}_i \ \)(kg)とする。
$$\begin{align}\mathrm{W}_i=&\mathrm{B}_i\times \mathrm{H}^2\div10000 \\\\=&23.95\times 170^2\div10000\\\\ \fallingdotseq &69.2 \end{align}$$
減量率4%の場合
理想体重に到達するまでに\( \ n \ \)クールかかるとする。(\( \ n \ \) は正の数)
(また、28日/クールである)
$$\begin{align}\mathrm{W}_i=&\mathrm{W_R}\times \left( 0.96\right)^n \\\\ \frac{\mathrm{W}_i}{\mathrm{W_R}}=&\left( 0.96\right)^n \\\\ \frac{69.2}{122}=&\left( 0.96\right)^n\\\\0.57=&\left( 0.96\right)^n\\\\ ここで、&両辺の対数をとる\\\\ \log_{10}\left( 0.57\right)=&\log_{10}\left( 0.96\right)^n=n\log_{10}\left( 0.96\right)\\\\ \\\\ n=&\frac{\log_{10}\left( 0.57\right)}{\log_{10}\left( 0.96\right)}\\\\ \fallingdotseq &13.8 \end{align}$$
藤田さんが理想体重69.2kgに到達するには、13.8クール(386日)かかることになります。
計算上は、1年と3週間程度で、53.8kgも痩せることになります。(すごい!)
減量率2%の場合
$$\begin{align}n=&\frac{\log_{10}\left( 0.57\right)}{\log_{10}\left( 0.98\right)}\\\\ \fallingdotseq &27.8 \end{align}$$
減量率が2%の場合は、27.8クール(778日)かかります。
2年と2ヶ月弱かかります。
藤田さんはエグかった。
しかし、実際の藤田さんは、ゆる〜いダイエットをしているけれど、一年目の痩せ方はエグかったのです。
彼は、1年間で-50kgのダイエットに成功していました。
次回は、このときの減量率がはたして無理のないものだったのかどうか、検証してみたいと思います。
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