ダイエット成功者の例を検証する(その1)【指数・対数を使ってダイエット】

2022年1月28日指数と対数

『ダイエット成功者の例を検証する(その1)』のアイキャッチ画像
読了時間: 約241

衝撃のダイエット成功者を発見

「ダイエット整体師藤田さん」をインスタグラムで見つけたときは驚きました。
もともと123kgあったのが、2年以上のゆる〜いダイエットを続け、現在-60kgを達成なさっているのです。
この藤田さんを例に、計算のおさらいをしてみようと思います。

BMI値について

藤田さんは、身長170cm、ダイエット開始時の体重は123kg でした。
このときのBMI値 \( \ \mathrm{B_R} \ \)は、
\( \ \mathrm{B_R}=\displaystyle\frac{\mathrm{W_R}\times 10000}{170^2} \fallingdotseq 42.56 \ \) ですから、
日本肥満学会の判定基準によれば、「肥満(4度)」に相当します。

BMI値 判定
 18.5未満 低体重(痩せ型)
18.5〜25未満 普通体重
25〜30未満 肥満(1度)
30〜35未満 肥満(2度)
35〜40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)

そこから、1年後に73kg(BMI値25.25;肥満(1度))になり、
2021年9月28日時点では、62.7kg(BMI値21.69;普通体重)になっています。

理想体重へのダイエット期間を算出する

このシリーズ記事では、理想のBMI値を23.95としています。
藤田さんが、この理想のBMI値に到達するまで、何クールかかるかを計算してみました。
ちなみに、減量率を4%と2%の場合で計算してみます。

理想体重を求める

身長を\( \ \mathrm{H} \ \)(cm)、
理想のBMI値を\( \ \mathrm{B}_i \ \)、
理想の体重を\( \ \mathrm{W}_i \ \)(kg)とする。
$$\begin{align}\mathrm{W}_i=&\mathrm{B}_i\times \mathrm{H}^2\div10000 \\\\=&23.95\times 170^2\div10000\\\\ \fallingdotseq &69.2 \end{align}$$

減量率4%の場合

理想体重に到達するまでに\( \ n \ \)クールかかるとする。(\( \ n \ \) は正の数)
(また、28日/クールである)

$$\begin{align}\mathrm{W}_i=&\mathrm{W_R}\times \left( 0.96\right)^n \\\\ \frac{\mathrm{W}_i}{\mathrm{W_R}}=&\left( 0.96\right)^n \\\\ \frac{69.2}{122}=&\left( 0.96\right)^n\\\\0.57=&\left( 0.96\right)^n\\\\ ここで、&両辺の対数をとる\\\\ \log_{10}\left( 0.57\right)=&\log_{10}\left( 0.96\right)^n=n\log_{10}\left( 0.96\right)\\\\ \\\\ n=&\frac{\log_{10}\left( 0.57\right)}{\log_{10}\left( 0.96\right)}\\\\ \fallingdotseq &13.8 \end{align}$$
藤田さんが理想体重69.2kgに到達するには、13.8クール(386日)かかることになります。
計算上は、1年と3週間程度で、53.8kgも痩せることになります。(すごい!)

減量率2%の場合

$$\begin{align}n=&\frac{\log_{10}\left( 0.57\right)}{\log_{10}\left( 0.98\right)}\\\\ \fallingdotseq &27.8 \end{align}$$
減量率が2%の場合は、27.8クール(778日)かかります。
2年と2ヶ月弱かかります。

藤田さんはエグかった。

しかし、実際の藤田さんは、ゆる〜いダイエットをしているけれど、一年目の痩せ方はエグかったのです。
彼は、1年間で-50kgのダイエットに成功していました。
次回は、このときの減量率がはたして無理のないものだったのかどうか、検証してみたいと思います。


 

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

カテゴリー

2022年1月28日指数と対数

Posted by Lukia_74