黒革のカバンが手放せない【2024年2月と3月を振り返る】
2023年12月末に長距離の転居をすることになり、
12月中と2024年1月中は慌ただしい日々が続きました。
ブログ更新や、KDP出版も一時中断して、
荷造り荷ほどきにいそしむ毎日でした。
2024年2月と3月を少し振り返ってみようと思います。
完全に所有欲だけで買いました。
2012年に大規模な整理・片付けを行って以来、
2年毎ぐらいで、ちょこちょこ所有するモノの見直しを行ってきました。
そのおかげもあってか、服などは思い切って処分できるようになったのですが、
あるカバンだけは、相当な思い切りを要しました。
服は、「モード」が変わると捨てられます。
「◯◯モード」の時に必要で買った服は、
「△△モード」では使えないことが多いですからね。
しかし、ある「黒革のカバン」だけは、
この「モード」が変わったから。という理由が通用せず、
長年手元にあり続けました。
このカバン、活用されているわけでもないのに、
なぜ、長年手元に残っているのか。
それは、単純に「形が好きだから」という理由で、
いつ使う、どんな服に合わせて、どう使うといった用途を全く考えずに買ったものだったからです。
つまり、「モード」に合わせて買ったわけではないので、
「モード」の変遷にも対応しておらず、
活用もされず、かといって手放す理由がないまま、10年近く手元に置いてきたのでした。
「形が好き!」という理由だけで買っているので、
手に入れた当初から重たい・意外と物が入らない(実用性に乏しい)・持ち歩くシチュエーションがないという三重苦を抱えてもいました。
体力とスペースに限界
手元に置いて眺めるだけで満足だった時期もありましたが、
現実的に考えれば、どんなカバンも使ってナンボです。
使わずに置いておくというのは、実用品にとっては酷なことですよね。
実は、思い切りたいのだけれど、
活用せぬまま今日まで来たこともあり、処分するのもなんとなく申し訳なくて、
勇気が出ぬまま、何年も過ごしてきました。
しかし、それは、体力とスペースがあってこその悩み。
私が、四十肩で重いものが持てなくなったことと、
今の家では、スペースが制限される、という理由で、
このカバンについての逡巡にも、いよいよ終止符が打たれることになりました。
もう何年も悩んできたので、気持ちは固まりつつありましたが、
最後の一押しを、「体感」することにしました。
あらためて、カバンを手に取ってみることにしたのです。
中身は空っぽなのに、
左手で持ったら、カバンの重さだけで痛みが走りました。
「もう、これからの私がこのカバンを活用することは、体力(腕力)的にムリ。」と
体に納得させることができました。
付喪神にならぬよう
また思い返すと、
このカバンの後に買って、
すでに役目を終えて手放したカバンはいくつもありました。
この黒革のカバンが幾多のカバンに追い越されているのは、
先に挙げた三重苦を抱えていたからで、
今後も追い越されていくことでしょう。
モノだって使われなくなると、いじけます。
長く放置されたり、ぞんざいに扱われると「付喪神(つくもがみ)」になってしまうおそれもあります。
今の「黒革のカバン」の姿のままでは、
私が活用することはできないので、
いったん手放して、別の姿で私のもとに戻ってきてもらおう。
と10年弱かかって思い切ることができました。
それだと、形を変えて、私の手元に戻ってきてくれる日が遠のいてしまうので、
私は、すっぱり処分してしまいます。
遭うは別れの始まり
この黒革のカバンを通じて、
「所有したい」という欲求だけにかられると、
手放すときに苦労することを学びました。
どんなモノでも、「欲しい!」という気持ちばかりが盛り上がっている最中に、
「いつか手放す日」が来ることを想定するのはとても難しいことですが、
今後は、どういう用途で所有したいのか、
その「モード」はどのくらい続きそうかを少ししっかりめに考えてから買うようにしたいと思います。
以下の記事一覧に他のボリュームのブログカードを載せています。
途中のボリュームからお読みになった方はこちらからどうぞ。