サブキーワード「弊害」を調べろ【「弊害」を400字で論じる】
小論文で「『○○の弊害』について400字で」という指示が出たとき、
「○○」というキーワードに注目したり、
400字の小論文を書かねばならない。と考えたりはしますが、
「弊害」という言葉にはあんまり留意しないように思います。
「○○」にあたるキーワード集や、小論文の書き方に関する本はたくさん出版されていますが、
「弊害」のような、小論文でよく使われそうなサブキーワードに注目することで、
戦略的に小論文が書けるようになるのではないかと思います。
この記事を読んで、あなたがサブキーワードに着目し、
出題者の狙いやニーズに肉迫するような小論文が書けるようになってくだされば嬉しいです。
サブキーワードを調べろ
本番の試験で、スラスラと小論文を書くためには、
志望先に関わるキーワードの知識や小論文の書き方などの基礎知識が必要なのはいうまでもありませんが、
サブキーワードの定義・意味をはっきりさせておくことも重要です。
練習の段階で、たっぷり時間を取って、
サブキーワードの意味を調べてみてください。
今やっておくしかありませんよね。
辞書的な意味から広げる
弊害【へいがい】
何かをしたために他のものに与える悪い影響
『例解新国語辞典 第九版』(2016年 三省堂)
ここでいう「何か」とはよかれと思ってやったことになります。
「何か」を計画した段階では、何か不便なことや不満に感じることがあり、
それを解消すれば、ハッピーな将来や未来が得られる。
得になることばかりで、不都合なことが起こることを想定していないわけですね。
もちろん、不都合なことは、計画の段階で明らかになるものもあるでしょうが、
それは想定の範囲内のことであり、それらも解消できるように計画を進めていくはずです。
しかし、ものごとは、利益と不利益が表裏一体となっているものです。
どれだけ周到に計画を練り上げたとしても、
想定外の不都合が生じますし、
プロジェクトの規模が大きければ大きいほど、
人知を超えた不都合が起こりうるわけです。
サブキーワードから出題者の意図を読み取れ!
この「弊害」というサブキーワードが含まれているということは、
出題者は、あなたに、
- 物事の二面性を見極める力があるかどうか、(本質を見極める力)
- 不利益や不都合と思われる悪いことに対してどのような問題点があるか、(分析力)
- 実際に自分なりにどのような解決策を考えているか(当事者意識や将来性)
といった素養が備わっているかどうかを見極めようとしています。
つまり、出題者は、
立場や年齢などの違いはありますが、
あなたが、今後、共に過ごし、よりよい将来を築く「仲間」として適切な人物かどうかを知りたいわけです。
サブキーワードが重要ってわかってくれたかな?
用語集になるようなキーワードは、業界用語みたいなもので、
その業界でやっていきたいなら、知っておかねばならない言葉であり、
ストックがないと、話がスムーズに進められないから覚えるという類のものです。
しかし、これらのキーワード自体には、出題者の意図を込めることとか、
小論文を書く上で、必要な論理展開を示唆するものは含まれていません。
だから、キーワードばっかり一生懸命覚えても、使いこなせないわけです。
サブキーワードをじっくり分析することで、
出題者の意図を読み取り、どのような論理展開をすればよいかがわかってきます。
国語辞典とか、場合によっては漢和辞典などを使って、
サブキーワードの定義を明確にしたら、
あとは連想ゲームをするように、サブキーワードに対する自分の解釈を展開していきます。
文章力を高めるためには、語彙力が必要です。
そして、その語彙力は、言い間違いも含め、自分なりに操ってみないと身につきません。
ゲーム感覚で、言い換えや、類語・対義語などを調べ、サブキーワードへの理解を深めていってください。
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