平均増加率のしくみ

2022年7月31日ビジネス数学検定

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ビジネス数学検定には、平均増加率の問題がよくでていますが、
以下の表のようなパターンAの場合とパターンBの場合があります。
パターンBは3年分の業績が書かれていないのに、パターンAと同等の精度の値が出るのか?と疑問に思い、調べてみました。

問題
以下の表は、ある会社の×××1年から×××5年までの業績を表したものである。
パターンAとパターンBについて平均増加率をそれぞれ求めよ。
ただし、値は、小数第2位を四捨五入するものとする。
  パターンA パターンB
年度 業績 前年比 業績
×××1年 100 100
×××2年 120 1.2
×××3年 90 0.75
×××4年 110 1.22
×××5年 80 0.73 80

パターンAの場合

$$\begin{align}\sqrt[ 4 ]{ 1.2\times 0.75\times 1.22\times 0.73 }-1 =&\sqrt[ 4 ]{ \frac{120}{100}\times \frac{90}{120}\times \frac{110}{90}\times \frac{80}{110} }-1 \\\\ =&\sqrt[ 4 ]{ \frac{80}{100} }-1 \\\\ =&\sqrt[ 4 ]{ 0.8 }-1\\\\ =&0.9457-1\\\\ =&-0.0542\\\\ \fallingdotseq &-0.05 \end{align}$$

パターンBの場合

$$\begin{align}\sqrt[ 4 ]{ \frac{80}{100} }-1=&\sqrt[ 4 ]{ 0.8 }-1 \\\\ =&0.9457-1 \\\\ =&-0.0542\\\\ \fallingdotseq &-0.05 \end{align}$$

3年間は省略可

前年比は、今年度の業績を前年度の業績で割って求めます。
パターンAの前年比は、各年度とその前年度の業績を用いて表されています。
実際、前年比を業績をもとにていねいに表すと、間の3年分の前年比や業績はきれいに約分されてしまいます。
つまり、パターンBのように間の3年分が省略されていても問題ないということなんですね。 レモンのライン


 



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この記事のタイトルは『平均増加率のしくみ』です。

プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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Posted by Lukia_74