12月20日は「ノート始め」【 大学入学共通テストにむけて 】
大学受験とは試験教科や科目の勉強がすべてではありません。
いかに質のよい日常生活を過ごすかも重要なポイントです。
教科・科目の指導は、すでによい先生が携わってくださっているでしょうから、
元・再受験生の私は、実体験に基づいた試験当日までの注意点や会場での過ごし方などについて書いてみようと思います。
12月20日は「ノート始め」
12月13日は「事始め」といい、新しい年にむけての準備を始める日です。
それより一週間遅い20日は、学校の終業式間近。
受験生にとっては、年明けの共通テストにむけて気分がピリッとしてくる時期ですね。
気忙しい雰囲気がただよい、なんとなく落ち着かないと思いますが、
12月20日は「ノート始め」の日とし、きたる共通テストに備えましょう。
受験会場のお供、「見直しノート」
受験会場に、それぞれの教科・科目のテキストやノートなどを持っていきたいと思いますが、
おそらくそのままでは徒労に終わります。
休憩時間は最短40分(英語とリスニングの間)、最長でも80分(昼食を含む)です。
学校生活での休憩時間に比べれば40分でも長いと思うかもしれませんが、
これは、試験終了後の解答用紙回収と数確認の作業時間、トイレに行く時間、次の試験の準備作業の時間が含まれていますので、実質、見直しに使える時間は15分程度なのです。
あらためて問います。
3年弱使ってきたテキストやノート、プリントの束を15分で見直せますか?
共通テストの出来具合で、その後の受験プランが変わってくるでしょう。
ということは、共通テストの会場でのふるまいが重要になってきます。
12月20日ごろから、手持ちのテキストやノート、プリントの束を使って、
共通テスト専用の「見直しノート」を作成することは、自身の弱いところやあやふやなところを確認することができますから、不安材料を減らすことができます。
そして、試験会場では、「見直しノート」が平常心を保つ、お守りのような存在になります。
「見直しノート」はルールを決めて作られていますので、試験開始時間直前まで効率よく事項確認できるからです。
現役の女子高校生ほど、受験会場でテキストやノートや大量のプリントを抱えています。
不安な気持ちはわかりますが、何しろ15分しか見直せないと思っておいたほうがよいので、
少しでも荷物を軽くし、そのぶん、寒冷対策・小腹対策に力を注ぎましょう。
見直しノートの作り方
サイズはB6〜A5で
「見直しノート」は持ち運びやすい大きさであることが大切です。
家の中でも、外出先でも、気になった時すぐに手に取れるような大きさにします。
集中して字を読むというよりは、
焦って心がふわふわしているときでも目に映せるようにするため、
確認事項を簡潔に書く必要があります。
あまり大きいノートだと、あれこれ書いてしまいたくなりますので、あえて紙面サイズを小さくしておきます。
パラパラマンガやフラッシュカードのように、目線を固定し、次々めくって事項確認をするのが「見直しノート」ですから、ノートの枚数は多いほうがよいです。
ちなみに私のお気に入りは、百円ショップセリアに売っている、協和紙工さんの「ダブルリングドット方眼ノート」(B6サイズ80枚入り)です。
もう何年もこのノートばかり使っています。
ノートを横長で使う
私の再受験時の教科・科目を例に説明します。
1日目 (土曜日) |
10:40〜11:40 | 倫理・政治経済 | 60分 |
休憩80分 | |||
13:00〜14:20 | 国語 | 80分 | |
休憩50分 | |||
15:10〜16:30 | 英語 | 80分 | |
休憩40分 | |||
17:10〜18:10 | リスニング | 実質30分 | |
2日目 (日曜日) |
11:20〜12:30 | 数学ⅠA | 70分 |
休憩80分 | |||
13:50〜14:50 | 数学ⅡB | 60分 | |
休憩50分 | |||
15:40〜17:50 | 化学・生物 | 60分×2 |
「見直しノート」作成の第一ルールですが、横長で使います。
国語以外はほぼ横書き対応できる教科・科目ばかりなので、横書きに適した向きにします。
時系列で書き込む
そして「見直しノート」作成の第二ルールが「時系列で書き込む」です。
ノートを一周すると共通テストの2日間を仮想体験できるように「時系列」で作成します。
まずは、最初のページに、
- 受験番号
- 会場の電話番号(緊急時に連絡するため)
- 会場へのアクセス方法(時刻・路線名や路線番号・乗り降りする停車場名・運賃など)
- 受験日程(教科名・開始と終了時刻・試験時間・休憩時間など)
を書き込みます。
当日まで不要な事項のように思われるかもしれませんが、
会場までのアクセス方法やかかる時間などから、当日朝の準備行動についてもあれこれ逆算して考えることができます。脳内予行演習を何度も繰り返すと、非日常であるはずの共通テスト両日さえも日常に変わります。
テスト中の過ごし方は、特に苦もなく想像できると思いますが、
テスト以外の過ごし方は、想像しにくいと思います。
なんなら金曜日の夜から3日間ぐらいの行動が想像できるようにしておきましょう。
教科・科目のテキスト類を一気に集める
試験日程順の見直しノートを作るにあたり、その教科・科目で使っているものをすべて集めます。
教科書・ノート・プリント類、塾や予備校のテキストや模擬試験の解答・解説集など・・・。
これらをざっくり見返しながら、あやふやなところ、覚えているけれど直前でも確認したいところをピックアップします。
なお、15分程度で見直せる分量になるよう、確認事項は厳選してくださいね。
目線を固定するためのくふう
この見直しノートは、緊張や焦りから脳の処理速度が追いつかなくなっても、
目線を固定し、ページをめくりながら、確認したい事項を目に映す・目に入れるために作るのが最大の目的です。
確認事項は、ノートを上下に開いた下のページにだけ書いていきます。
フラッシュカードやパラパラマンガのように、ぱっぱっと目に映したいので、
読みやすい大きめの字で書く。
使うペンの色は3色までにとどめる。
ことに注意してください。
上のページは、使わないわけではなく、下のページを終わりまで使い切ったら、
裏表紙がおもてになるようひっくり返して、
先程と同様に、上下見開きの下ページに書いていきます。
裏表紙から見て、上のページは、ひっくり返す前に書き込まれているので、
実質書けないんですよね。
接触頻度とスピードを高めろ!
共通テストは、センター試験と大きく異なり、考える力が求められるようになりました。
しかし、試験時間が長くなったわけではないので、相変わらず処理速度も求められています。
考える時間を増やすには、一問一答的な問題への処理速度を高めておくことが大切です。
アウトプットの瞬発力を高めるには、インプットや確認のスピードを上げる必要があるのです。
共通テストでもまだまだスピードが求められますから、「スピードのある勉強が成功する」といえますし、
(もはや質を求めた勉強をする時期ではないのです)
脳科学的に、「接触頻度の高いものだけが脳に定着する」といわれています。
また、驚いたことに、スピードを上げて読むときと、ゆっくり丁寧に読んだときの理解度は差がないそうです。
ということは、自分が気になるところ、試験会場でど忘れしてしまいそうなところを中心に書き留め、
目線を固定し、ぱっぱっとめくるという、動作を極限までシンプルにする。
それを何度も繰り返すことによって、強固な記憶をつくり、アウトプットのスピードを上げれば、
望ましい明るい未来がやってくることになりますね。
1日目の1教科目はほどほどに。
1日目の1教科目は、社会ですが、社会を見直しノートにまとめるには限界があるかと思います。
というのも、社会の情報量はハンパないので、これを15分で見直せる量にするのは至難の業だと思うからです。
そこで、社会は無理して見直しノートを作らない。というのもアリかと思います。
たとえば、
社会を2科目受ける人(文系の人)は、1科目目は、これまで使ってきたものを使って「家で」確認を済ませ、
見直しノートは2科目目から作る。
社会を1科目受ける人(理系の人)は、これまで使ってきたものを使って「家で」確認を済ませ、
見直しノートは2教科目(国語)から作る。
などですね。
紙をとことん減らせ。
不正行為を防ぐため、試験室にはかなりギリギリまで入室できません。
寒さに震えながら、たくさんの荷物を抱えて入室許可がおりるのを待つのは結構しんどいと思いますので、
これから試験までのひと月弱で「見直しノート」を作って、試験会場に持ち込む紙(情報)をとことん減らしましょう。
ほかにもいろいろ書いてます♪
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