これがなくっちゃ始まらない?筆写の道具紹介【リスペクト!山鹿素行】
2021年の初め、突然 山鹿素行(やまがそこう)の著作を読んでみようと思い立ちました。
しかし、読むにはちょっとしたハードルが。
「聖教要録」の書き下し文を筆写する作業において
使った道具類を御紹介します。
漢字帳
イオンの「トップバリュベストプライス 漢字練習200字」を使いました。
B5サイズで、1マスあたりの大きさは11mmありますので、
字が大きい私でも気持ちよく書くことができました。
また、税別54円というコスパのよさ!
4冊大人買いしました。(笑)
縦20字×横10行=200字/頁 で、
200字×60頁=12000字/冊 書ける計算です。
当初の概算では、一冊でまかなえるはずでしたが、
文庫本の形式段落が、現在のそれとは異なったため、結果的に2冊めの2ページほどを使うことになりました。
現在の形式段落は、段落のはじめを一字下げるのですが、
文庫本の形式段落は、段落のはじめが一字上がり、以降が逆に1字下がるようになっていたため、
それらが60ページ分積もり積もって、2冊めに突入することになってしまいました。
印刷されたマスの中にきっちり文字をおさめることで、
読みやすく整った書き下し文ができあがったと思います。
また、素行直筆?の著作の写真を見ることがあり、
より素行とのシンクロをはかるなら、ボールペンであれ、緩急をつけながら文字を書いたほうがいいかも。という発想になりました。
漢字帳って、文字を練習するノートでもありますしね。
「丁寧に文字を書く。」とか、「緩急をつけて文字を書く。」ということを心がけてみると、
普段の自分が、いかに事務的に、一定のテンポで文字を書いているかがよくわかります。
日常生活では、読みやすい文字をスピーディに書くことが求められているので、
止めやはらい、点などであっても、一定のテンポで書いていますが、
長く書くはらいと点が同じテンポって、実はおかしいんですよね。
テンポを維持するためにはらいを書く速度は、点を書く速度よりも速いはずです。
まぁ、伝えたいことが正確に読み取ってもらえる文字であればいいので、
少し雑に見えるのは仕方ないのですが。
本来ならば、筆を使えば素行とのシンクロ感が増したのでしょうが、毛筆は苦手で使いこなす自信がありません。
そこで、ボールペンだけど、筆で書くときのように緩急をつけることで、雰囲気だけでも味わおうと。
JETSTREAM アルファゲルグリップ 0.7mm
三菱鉛筆の ジェットストリーム アルファゲルグリップ(SXN-1000-07)
が最初から最後まで、楽しく丁寧な字を書かせてくれました。
ジェットストリームのファンになったのは、
2020年頃とかなり遅め&かなり最近なのですが、
インクの濃さが保たれるのと、0.7mmと太めな芯があるのが私には好印象でした。
グリップ部分が少し太くて、やわらかくぷにぷにしたゲルが使われているので、
疲れにくいんですよね。
書き続けるうち、指に力が入ってきて痛くなるのですが、
このペンは、その痛くなるまでの時間が長いように思います。
とにかく書き味?書き心地がいいので、気に入ってよく使っています。
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新字源
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大学時代、中国文学の先生から指定されて買いました。
漢文を読む講義を取っていたのですが、機械的に何行かずつ割り当てられ、書き下し、
それを受けて、先生が解釈やその文にまつわるエピソードなどを話してくださるという形式だったように思います。
それこそ読めない旧字のオンパレードだったので、漢和辞典は必須アイテムでした。
また、編者筆頭の小川環樹さんは、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹さんの弟というのを
先生から教えてもらったのが、印象的でした。
先生が勧めてくれたものだから。ということもあって、ずっと使い続け、
ほかの漢和辞典を知らないのですが、コンパクトだけど、これ一冊で知りたいことはほぼまかなえるように思います。
現在は二代目の新字源を使っているのですが、赤黒の二色刷りになって読みやすくなり、
時代の流れでしょうか、パソコンの文字コードも書いてあります。
これからブログで、古文や漢文なども扱ってみたいと思っているので、
その際は文字コード表記も活用したいですね。
ブックホルダー
ページキーパーとか、ブックキーパーなど呼称のバラエティがありますが、 手を添えなくても本の見開き状態を保つための道具です。
これは、キャンドゥで買いました。
グランドピアノの形をしていますね。
(ちなみに、ダイソーでは黒猫型のブックホルダーが売られていたようです。)
文庫本の見開き状態を保つために使いましたが、 本当に手を添えなくても開いたままでいてくれるので、筆写がはかどりました。
次回は、新字源では調べきれなかった語句を大漢和辞典で調べたことについて書いてみようと思います。
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