シンクロへの道は遠い?【リスペクト!山鹿素行】
2021年の初め、突然 山鹿素行(やまがそこう)の著作を読んでみようと思い立ちました。
しかし、読むにはちょっとしたハードルが。
「聖教要録」の「現代版書き下し文」を作ろうとしたものの、
複数のタスクが内包したプロジェクトで、一筋縄ではいかないことが判明しました。
そこで、以下のようにタスクを細分化することにしました。
旧字とおぼしきものをピックアップする
文庫本の「書き下し文」をざ〜っと読み通し、旧字とおぼしきものと、意味を知りたい語句をピックアップします。
そしてその旧字や語句をふせんノートにまとめます。
書き下し文を現代の漢字を用いて筆写することが最初の目標なので、旧字とおぼしきもののピックアップだけでもよさそうですが、語句にも旧字が含まれている可能性もあるので、少しでもひっかかるところがあれば、ためらわずにピックアップすることにしました。
こういう調べ物には、「ふせんノート」が最適です。
今回は、旧字とおぼしきものには、黄色のふせんを使い、
意味を知りたい語句には、黒色のふせんに銀色のペンを使うことにしました。
なにしろ見返しやすかったです。
ふせんの中に書き込むので、行頭が揃いますし、
色使いのルールを決めたので、検索性(どの色のふせんを見れば情報に素早くたどり着けるか)が上がりました。
新字源で調べる
ふせんノートにまとめた旧字や語句を漢和辞典「新字源」で調べます。
ちなみに新字源の編者筆頭の小川環樹さんは、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹さんの弟です。
|
筆写する
文庫本の「書き下し文」を漢字帳に筆写します。
旧字とおぼしきものは、ふせんノートにまとめられているので、
丁寧に筆写することに集中できました。
いずれは、このノートをもとにデジタルデータにすることも考えているのですが、
どちらにしろ何度も読むことになるノートですから、自分の最も丁寧な字で書こうと考えていました。
大漢和辞典で調べる
新字源はコンパクトながら内容がかなり充実したすばらしい漢和辞典だと思うのですが、
さすがに限界があります。
旧字はすべて調べることができましたが、
意味の知りたい語句については、載っていないものもあったので、
図書館にある大漢和辞典で調べました。
内容理解の土台が調っただけ
タスクを細分化して、現代版書き下し文を筆写できましたが、道のりはまだまだ遠いです。
内容理解をする土台が調っただけですからね。
旧字とともに意味を知りたい語句も調べましたが、これらはまだ活かされていません。
筆写の際に重要なのは、「間違いなく丁寧に書き写すこと」だったので、旧字はとにかく調べる必要がありましたが、
語句の意味は、二度手間になるのを避けるため、旧字と一緒に調べたまでのものでした。
ちょっと素行とシンクロできた気分になれました。
内容理解のための作業をするのは、2022年以降になりますが、
その準備作業でも得られるものは大きかったので、もうしばらく書いてみようと思います。
次回は、筆写の効果について書いてみようと思います。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません