分数の考え方【税込価格から定価と税額を求めよう】
分数のおさらいをしよう
定価に、その10%の消費税を加えて税込価格を求める前に、
「分数のおはなし」をしておこうと思います。
日本では分数を読むとき、
「(分母の数)分の(分子の数)」と読みますが、
考え方としては、
「(分子)を(分母)等分」すると意味しているとしてください。
ホールケーキと人数
たとえば、
誕生日祝いのホールケーキと分ける人数で考えてみます。
18cmくらいにしておきますか。
1分の1
登場人物は、独身の食いしん坊さんです。
食いしん坊さんは、「大人になったらやってみたいこと」のひとつだった、
ホールケーキをまるごと食べる。というのを実行しようとしています。
この場合、ホールケーキひとつを食いしん坊さん一人で「分ける」ので、
食いしん坊さんは、ホールケーキを独り占めできます。
子供の頃の夢を叶えたんですから、さびしいんじゃないっ!(汗)
2分の1
昨年は、さびしく(?)ホールケーキを大人食いした食いしん坊さんですが、
今年は恋人ができ、二人で誕生日を祝うことになりました。
では、つきあいたてのカップルで、
ホールケーキを分けると?
となり、
ホールケーキの直径に1回ナイフを入れ、
気分も味も甘々にケーキを食べることになります。
4分の1
時は流れ、食いしん坊さんは、恋人と夫婦になり、
2人の子供に恵まれました。
では、家族4人でホールケーキを食べるとしたら?
となります。
分母が大きくなるということは
ここで、改めて気づいてほしいのですが、
祝う人が増えれば増えるほど、食いしん坊さんが食べられるケーキの量(サイズ)は小さくなっていますね。
ひとまず、「分子が固定されている場合だけ」を考えてほしいのですが、
分母、すなわち等分する数が増えれば増えるほど、
分数自体の値は小さくなっていくという感覚を持っておいてください。
「極限」にちょこっと脱線。
高校数学で、「極限」という単元があるのですが、
この単元では、
∞(無限大)になったらその数はどうなるの?とか、
限りなく0に近づけたら、その数はどうなるの?ということを考えます。
上の数式は、
n、すなわちホールケーキを分ける人数が、1から∞まで増えたら、
食べられるホールケーキの量はどうなる?
というのを、数学語で言っています。
さすがに無限大では、想像もできなくなりますので、
n=1億の場合で考えてみましょう。
たとえば、食いしん坊さんが、
「21時までに誕生日を祝いに来てくれたら、集まってくれた人たちとホールケーキを分けます」なんてSNSで発信したとします。
(ホールケーキの写真もつけてね)
そして、ケーキ食べたさに、
1億人が食いしん坊さんの家に集まったら、どうなるでしょう。
ここで、直径18cmのホールケーキは5cmの高さがあるとします。
ホールケーキの計算上の体積はおよそ1270立方センチメートルです。
しかしこの体積は、水の場合で、
ケーキはふかふかのスポンジ部分がありますから、
実際の体積は1Lを割り込むでしょう。
SNSで発信してしまった以上、食いしん坊さんは約束を果たさねばならず、
ホールケーキをミキサーで液体状にし、
電子顕微鏡レベルで等分することになります。
分子レベルのケーキなんて味もわからないでしょう。
つまり、この場合、
一応、分けられてはいるんだけど、
「限りなく0に近い」、すなわち「ほぼもらっていないのに近い」ことになります。
0.00000012717立方センチメートルはもらえますから、
行く価値はあるんですよ〜( ̄ー ̄)ニヤリッ
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