16年間の平均増加率を電卓ではじきだす【電卓で解く平均増加率】
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√キーがあれば平均増加率は求められる
ビジネス数学検定でも平均増加率が出てきましたが、
どうやら統計検定でも平均増加率が出るようです。
この平均増加率の問題は、関数電卓があれば楽なのですが、統計検定は関数電卓の使用が禁止されているので、求めるにはちょっとした工夫を要するようです。
そこで、電卓を用いて、累乗と2乗根の操作を習得してみましょう。
2の累乗
\( \ 2^n \ \) (\( \ n \ \)は自然数)について考えてみます。
たとえば、\( \ 2^2=2\times 2 \ \) です。
この場合、「\( \ \times \ \) 」の記号は1つですね。
次に、\( \ 2^3=2\times 2\times 2 \ \) だと、「\( \ \times \ \) 」の記号は2つになります。
つまり、\( \ 2^n \ \) のとき、「\( \ \times \ \) 」の記号は\( \ n-1 \ \)個あることになります。
電卓では、「\( \ \times 2 \ \) 」の操作を初回だけ「\( \ \times \times 2 \ \)」で表し、
以降は「=」のキーを押すだけで、累乗が可能になります。
電卓操作 | 値 | = の数 | |
\( \ 2^2 \ \) | \( \ 2\times \times 2 \ \)= | \( \ 4 \ \) | \( \ 1 \ \) |
\( \ 2^3 \ \) | \( \ = \ \) | \( \ 8 \ \) | \( \ 2 \ \) |
\( \ 2^4 \ \) | \( \ = \ \) | \( \ 16 \ \) | \( \ 3 \ \) |
\( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) |
\( \ 2^8 \ \) | \( \ = \ \) | \( \ 256 \ \) | \( \ 7 \ \) |
\( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) |
\( \ 2^n \ \) | \( \ = \ \) | \( \ n-1 \ \) |
256の8乗根を求める
それでは、おさらいがてら、電卓で\( \ 2^8 \ \)を求めます。 \( \ 2\times \times 2 \ = \ = \ = \ = \ = \ = \ = \ \)と操作して\( \ 256 \ \)が求められますね。
これを用いて、\( \ 256 \ \)の\( \ 8 \ \)乗根を求めていきます。
電卓で\( \ 256 \ \)を入力し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{256}=\sqrt{16^2}=16 \ \) より \( \ 16 \ \)が求められますね。 さらに\( \ 16 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{16}=\sqrt{4^2}=4 \ \) より \( \ 4 \ \)が求められますね。 再度\( \ 4 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{4}=\sqrt{2^2}=2 \ \) より \( \ 2 \ \)が求められますね。
ここで、確認してほしいのは、√キーを押した回数です。
3回押していますね。 \( \ 8 \ \)乗根の\( \ 8 \ \)は、\( \ 2^3 \ \)とも表せます。この指数(右肩に乗っている小さな数字)が√キーを押す回数となるのです。 練習がてら、\( \ 2^16 \ \)を求めて、その\( \ 16 \ \)乗根を求めてください。
\( \ 2^16=65536 \ \)
\( \ 2\times \times 2 \ \) のあと \( \ = \ \)を15回押すと求められます。
\( \ 16=2^4 \ \) より、
√キーを\( \ 4 \ \)回押すと\( \ 2 \ \)に戻ります。
これを用いて、\( \ 256 \ \)の\( \ 8 \ \)乗根を求めていきます。
\( \ 8 \ \)乗根は\( \ 2^3 \ \)乗根とも表せることから、ピンとくる鋭い方がいらっしゃるかもしれません。
\( \ \sqrt{256}=\sqrt{16^2}=16 \ \) より \( \ 16 \ \)が求められますね。 さらに\( \ 16 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{16}=\sqrt{4^2}=4 \ \) より \( \ 4 \ \)が求められますね。 再度\( \ 4 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{4}=\sqrt{2^2}=2 \ \) より \( \ 2 \ \)が求められますね。
ここで、確認してほしいのは、√キーを押した回数です。
3回押していますね。 \( \ 8 \ \)乗根の\( \ 8 \ \)は、\( \ 2^3 \ \)とも表せます。この指数(右肩に乗っている小さな数字)が√キーを押す回数となるのです。 練習がてら、\( \ 2^16 \ \)を求めて、その\( \ 16 \ \)乗根を求めてください。
\( \ 2^16=65536 \ \)
\( \ 2\times \times 2 \ \) のあと \( \ = \ \)を15回押すと求められます。
\( \ 16=2^4 \ \) より、
√キーを\( \ 4 \ \)回押すと\( \ 2 \ \)に戻ります。
\( \ 2^n \ \)乗根しか出ない
√キーがあれば、なんでも求められそうですが、実は\( \ 3 \ \)乗根や\( \ 5 \ \)乗根などの奇数乗根は求められません。
また、\( \ 6 \ \)乗根など偶数乗根も無理です。
関数電卓やエクセルなどの表計算ソフトが使えるならば問題ないのですが、これらの使用が禁止されている試験の場合は、電卓だけで出すのはかなり難しいです。また、\( \ 6 \ \)乗根など偶数乗根も無理です。
ゆえに、もう「出ない!」と思っていていいと思います。
問題
以下の業種の店舗数の年平均増加率をそれぞれ求めよ。
年度 | 旅館 | ホテル | 風呂屋 | 理容室 | 美容室 | クリーニング |
2001 | 61,583 | 7,516 | 8,518 | 140,304 | 208,311 | 44,505 |
2017 | 38,622 | 10,402 | 3,729 | 120,965 | 247,578 | 26,972 |
解法
年平均増加率は
\( \ \sqrt[ \left( 2017-2001\right) ]{ \displaystyle\frac{2017\rm{年の店舗数}}{2001\rm{年の店舗数}} }-1 \ \)
で求められます。
旅館を例にしてみます。\( \ \sqrt[ \left( 2017-2001\right) ]{ \displaystyle\frac{2017\rm{年の店舗数}}{2001\rm{年の店舗数}} }-1 \ \)
で求められます。
$$\begin{align}\sqrt[ \left( 2017-2001\right) ]{ \frac{38622}{61583} }-1=&\sqrt[ 16 ]{ 0.6272 }-1 \\\\ \fallingdotseq &0.971-1 \\\\ \fallingdotseq &-0.0287\times 100\\\\ =&-2.87\rm{%} \end{align}$$
電卓の操作としては、
\( \ 38622\div61583 \ = \ \)をして、
√キーを\( \ 4 \ \)回押します。
\( \ -1 \ \)をして、
\( \ \times 100 \ = \ \) をすれば、求まります。
各業種の年平均増加率は以下の通り。
業種 | 年平均増加率 |
旅館 | -2.87% |
ホテル | 2.05% |
風呂屋 | -5.03% |
理容室 | -0.92% |
美容室 | 1.09% |
クリーニング | -3.08% |
お風呂屋さん(銭湯のことかな?)がこの中ではかなりの勢いで減っていることがわかりますが、旅館よりクリーニング屋さんのほうが減っているというのも驚きですね。
平均増加率を求めれば、店舗数の推移を見ただけではわからないことがわかるということですね。
平均増加率を求めれば、店舗数の推移を見ただけではわからないことがわかるということですね。
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アンケートでは、お読みになったタイトルをうかがいますので、御確認ください。
この記事のタイトルは『16年間の平均増加率を電卓ではじきだす』です。
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