思考プロセスで我が家のコアUDEを見つける
TOC(Theory of Constraints:制約理論)を知る
2021年の秋、衝撃的な本に出会いました。
エリヤフ・ゴールドラット原作のコミック版「ザ・ゴール」です。
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当時、期間限定で無料で読むことができました。
主人公ゴローは、工場の運営を任されていますが、
3ヶ月以内に業務改善をしなければ、工場が閉鎖されてしまうと通告を受けます。
かつての恩師ジョナのヒントやアドバイスを受け、工場内の有志たちと工場の閉鎖を回避するべく、奮闘・奔走します。
無料期間中は何度も読み返し、とうとう紙書籍も購入しました。
TOC(Theory of Constraints:制約理論)が、自分の生活でどういかせるかは思いつきませんでしたが、
そもそも、エリヤフ・ゴールドラット本人に興味がわきました。
彼は、もともとはイスラエルの物理学者でしたが、その後経営コンサルタントになり、世界的な活躍をしたそうです。
物理学者といえば、原因だとか理屈などを徹底的に究めようとする人たちです。
また、シンプルなしくみを見つけ、次に起こることを予想したりもします。
物理学者から経営コンサルタントなんて、思いもよらない異業種への転換のように思えますが、
この物理的な考え方を生産管理や経営に当てはめれば、これまでにない画期的な改善策が生まれそうですよね。
ちなみに、日本語への翻訳は当分の間禁止されていたそうです。
この方法を日本人が知ってしまえば、恐ろしいほどの競争力を持ってしまうかもしれないから。というのが理由だったそうです。
「思考プロセス」を習熟したい
2022年1月にコミック版「ザ・ゴール」だけを買うつもりで本屋さんに行ったのですが、
「ザ・ゴール2」をちょい読みして、2冊とも買ってしまいました。
2は「思考プロセス」について書かれているのですが、私には、1のTOC(Theory of Constraints:制約理論)よりも活かせそうだなと思ったからです。
問題はどこにあるのかを丁寧に根気強く掘り下げ、解決方法を見出していく方法がわかりやすく解説してあります。
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現状ツリーを試してみる
本を読んでも、実践してみなければ理論の素晴らしさや、理論の習得にはつながりません。
そこで、試しに私が現在モヤモヤしていることについて、どんな解決方法があるのかを探ってみることにしました。
ちなみに、私が抱えているモヤモヤは、「一日のほとんどをリビングのテーブルで過ごしてしまうこと」です。
部屋もいくつかあるし、机もいくつかあるのに、結局特定の場所でずっと過ごしてしまいます。
本来は別の部屋にあるスタンディングデスクなどを活用したいのですが、なかなかうまくいきませんでした。
現状ツリー(Current Reality Tree)は、結果と原因を上下でつなぎ、根本的に解決するべきコアを見つけていくためのツールです。最下段にあるUDE(Undesirable effect :好ましくない現象)がコアになります。
まずは、黄色のふせんにUDEというか、現状に対する不満を書き連ねます。
ほかには、認識できる現状(青いふせん)とか、当時解決方法として考えていたものなども書いていきます。
すると、以下のような現状ツリーが出来上がりました。
他愛もない内容なので、ぼかしてあります。
ピンクのふせんは、結果を示しています。
コアの予想がはずれた!
ちなみに、写真だと一番下にある黄色のふせんがコアになります。
この現状ツリーを作る前に、「部屋にエアコンがないから」とか「部屋にいすがないから」という結構具体的なUDEがコアになると思っていたのですが、「(これまでで最も部屋数の多い家に住んでいるのに、)部屋やスペースを有効活用できていない」という、ざっくりしているけれど、本質をついた問題が見つかりました。
エアコンやいすがない。というUDEは、もっと上層の問題でした。
もちろん、いずれはこれらの問題を解決したいと思いますが、お金のかかる解決法にいきなり手を出すのは得策とはいえません。
そこへいくと、「部屋やスペースを有効活用する」のは、現状を見直すことで解決できる要素も含まれています。
たしかに、予想のコアをそのまま解決しても、有効活用したい部屋は使えなかったでしょう。
すごいぜ!エリヤフ・ゴールドラット!
今後は、現状ツリーの上層にあるUDEについても、それぞれ現状ツリーを作ってみようと思います。
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