【今年も断言します】受験生を合格に導く『特効薬的な本』はない!
夏の風物詩的?質問
やることが多いのになかなか進まないとき、
現実逃避的な行動をとるものですが、
私の場合は、Yahoo!知恵袋の高校数学カテゴリをのぞいて、数学の問題をあれこれ解きます。
ちなみに、最近は、ほとんど回答しません。
ひたすら自分が解けるかどうかを試して、自己満足するだけです。
ほとんどが、「至急!この問題解いて!」みたいな質問なのですが、
ああ夏になったな〜。という質問を見かけました。
それは、参考書や問題集のオススメに関する質問です。
春なら、ああ、2年生が受験生になって張り切ってるんだな。とか、
夏だと、夏休みに力をつけたいんだろうな。などと感じます。
志望大学と学部
現在所有している参考書や問題集
を示し、
「これで大丈夫でしょうか。何かおすすめの参考書や問題集はありますか?」
としめくくられていました。
論理的思考ができる質問者さんだと思いました。
紙があるから神が来ないのだよ
質問者が持っている参考書や問題集はベーシックで、ページ数も多いものばかりでした。
おそらく学校で勧められて買っているものでしょう。
学校としては、自宅学習用として位置づけそうなものなので、
「学校の授業に使わないのに買わされた!」と思っているのかもしれません。
先生によっては、「高校生なんだからそのぐらいわかるだろ?」と、活用方法を指示しない方もあるでしょうからね。
(でも、昨今の高校生は、自己責任で片付けられるほど大人でもないんですけどね)
しかし、学校や塾などの多くの受験生を抱えてきた現場の人たちが選んだものは、
地味だけどすごい力を秘めたものが多いです。
受験で必要な事項をもれなく載せているため、紙の枚数も相当なものになります。
内容も分量も、おそらく入試までガッツリやっても終われないぐらいのものです。
つまり、質問者は、すでにポテンシャルの高い何百枚もの紙を抱えているのに、まだ買おうとしているんですね。
こういう質問者に回答するなら、
まずは、これら数冊の参考書・問題集を5周ぐらい周回して、
それでも物足りないときに問え!といいたい。
まぁ、5周はやりすぎでしょうが、すでに7月です。
1〜2周できるか、周回できないうちに、共通テストの時期を迎えるはずです。
夏休みに、苦手分野の克服をしよう!時間はたっぷりある!と思うでしょうが、
そういう人は、時間の見積もりが甘いので、あっという間に過ぎ去ります。
今日の自分と明日の自分にほとんど差はありません。
それなのに、夏休みになったとたん驚異的な体力・集中力を備えた自分になれると思うのはあまりに楽観的すぎます。
「紙があるから神がこない」というのは、片付けや断捨離の達人から言われるようになった言葉だと思いますが、
自らを合格へ導く学力(神)は、今、手元にある紙の内容を確実に頭にインプットし、見る紙の量を減らさねばやってきません。
夏休み以降は、その紙を減らすことに専念するべきなのに、増やしてど〜すんの!と思うのです。
受験生は立入禁止!
しかし、私は、質問者をとがめたいわけではありません。
このような質問は、漠然と不安を抱えた受験生が陥りやすい心理状態の表れだからです。
万能な風邪薬がないように、
コンパクトながらも、受験生個々人の抱える不安ポイントをおさえた問題集や参考書などはありません。
本のコンパクトさと、受験生の不安ポイントは、反比例の関係にあります。
千差万別の受験生の不安ポイントを、もれなく解決できてコンパクト。なんて矛盾していますよね。
所有している問題集や参考書のポテンシャルの高さに気付けないような人が
「特効薬」的な本を見つけられるわけがありません。(そもそも、そんな本もない)
ダイエットと健康法の本は、いつでも新刊が出続けます。
なぜなら、今後の出版を妨げるような「決定版」的な方法が確立されないからです。
また、その方法との相性(合う・合わない)という個人差もあるため、
相性の悪かった人は、次なる方法を探すのです。
受験本もこれと同じです。
本の著者に実力があるのは言うまでもないことですが、かといってその著書が、万人の「決定版」にはならないのです。
相性のいい本を探したいという気持ちもわからないではないですが、
もはや7月。
まずは、小難しいことを求められるようになった共通テストにむけての実力をつけるのに間に合うかどうかのギリギリの時期なので、悠長にそんな本を探す時間はないと思ったほうがよいかと思います。
行けば迷い込んでしまうので、受験生こそ、本屋の受験コーナーへは立ち入らないでください。
買えば、一時的に希望が増し、不安が消えます。
しかし、それは活用しなかったら、プレッシャーに変わるのです。
カラフルでおしゃれな装丁の受験本は不要です。
手持ちのものを周回してください。
受験生の保護者も立入禁止!
受験生の保護者の方も、受験生同様、本屋の受験コーナーには立ち入らないでください。
職業柄、本屋の受験コーナーをうろうろするのですが、
その際、親子連れ、特にお母さんと受験生という組み合わせを見かけます。
見ていると大きくパターンは2つ。
お子さんの方がやる気で、お子さんに求められるまま、腕に数冊の本を抱えるお母さんのパターンと、
お母さんの方がしゃかりきで、気だるそうにお子さんがあとをついていくパターンに分かれます。
前者は、まだお子さんがやる気なのが救いですが、
本人の焦りが冊数に表れていると思ってください。
時間は有限で平等です。
問題集を買い足したから、学校や塾に行かなくてもいいわけじゃないので、負担は増えるのです。
後者は、お母さんの焦りや苛立ちに、お子さんのほうが引いているとか、距離をもちたいと考えているように見受けられます。お母さんが基づいているのは、○十年前に数回だけの経験であり、記憶もあやふやです。
子育て方法にも今と昔の違いがあって、お母さんやお姑さんなどから押し付けられたくない!と反発心が生まれたように、
受験も昔のそれとは違うのです。
明確な基準を持たず、見比べればよいものが選べるだろうという楽観的な見通しを持って本屋におもむくのでしょうが、やめたほうがいいです。
我が家に限って、秋風が吹く頃、カラフルな問題集の山を見て、親子ともども寒々しい気持ちになるおそれはない。なんて誰が断言できるでしょうか。
それよりかは、互いに不安があることを共有して、
カラオケに行って、でっかいイチゴパフェでも頼んで、2〜3時間歌いまくってください。(笑)
散財するにしてもいい方法ですし、
なにしろ親子にとって、いい思い出になりますよ。
買うなら志望校の過去問ね。
ただし、本屋の受験コーナーで、唯一買ったほうがいい本もあります。
それは、志望校の過去問です。
最新年度のものが出たら、できるだけ早く買って、机の上に置きましょう。
解ける段階にないなら、眺めるだけでもよし。
背表紙の学校名を何度も見て、合格できるというポジティブなイメージを作り上げるとともに、
合格するために必要な努力は進んでやろうというモチベーションを作ることが大切です。
日本には「言霊(ことだま)」という言葉があるように、
接触回数が多い言葉は、よい言葉も悪い言葉も、自分に影響を与えます。
合格できたらいいな・合格できないかもしれないなんて気持ちでいたら、
合格への道のりは長く困難なものになるでしょう。
それは、自分に最も近しい自分が、信じていないし、信じるに足るだけの力を備えていないからです。
人間の脳は、同じ危険に遭わぬよう、ネガティブなことは無意識に繰り返して覚え込みます。
ある意味、脳内ではそのネガティブな状態が現実として認識されるので、
現実もその結果になってしまいます。
将来導かれる結果は、偶然のようで、実は必然なのです。
自分が合格できると信じて疑わないぐらいになれば、
そのための努力は惜しまないはずです。
過去問を解くのは、現在の自分の実力と、合格するのに必要な学力との差を正確に把握するためです。
できないことを確実につぶしていけば、確実に合格へと近づきます。
新たな問題集を買えば、基礎的な力はつくかもしれません。
しかし、過去問を解く力は、基礎力の上に成り立つ総合力・実戦力で、
基礎力そのものが武器になるわけではないんですね。
7月はもうそろそろ総合力・実践力を養うための戦略を練る段階です。
新たな問題集や参考書に淡い期待を抱かず、過去問で現状と理想とのギャップを厳しくきっちりと把握して、ギャップをなくす努力をしましょう。
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