道管と師管と獅童さん【きゅうりの漬物から派生した話】
ギ酸がひそむ維管束とは
きゅうりに含まれる白いアクの正体は、ギ酸とお伝えしましたが、
このギ酸は、維管束に含まれています。
と思いましたので、手持ちの資料集で調べてみました。
維管束系は、師部と木部で構成され、
師部には同化産物の輸送を行う師管、
木部には、水や無機塩類の輸送を行う道管、仮道管があります。
参考図書:『サイエンスビュー 生物 総合資料 三訂版』(2016年 実況出版)
中心から同心円を描くように、そして放射状に維管束が並んでいます。
中心に近いほうが、水や無機塩類すなわちミネラルを輸送する道管で、
中心から遠いほうが、光合成などによって産生された栄養分などを輸送するのが師管です。
師管の「師」は、もともとは「ふるい」と読む「篩」の字あてられていたようです。
どっちがどっちかわかりにくい。
道管や師管というのは、たしか中学校の理科の生物分野でも習っていたように記憶しています。
実は、そのときから、どっちがどっちか覚えられなくて苦労していたんですよね。
なんとかいい方法はないものか。と考えていると、ある歌舞伎俳優さんの名前が思い浮かびました。
二代目 中村獅童(なかむら しどう)さんです。
肖像権などの問題がありますので、実際のお顔を使っての図は避けますが、
イメージとしてはこんな感じ。
ツンツン頭で、とんがったあごの獅童さんのお顔を、あごが中心に向かうように並べます。
なかなか強烈なビジュアルになりますよね。
そして、「あごが中心に向かうように」というルールを付け加えているので、
どんな位置でも間違いなく道管と師管の区別がつけられるようになりました。
獅童さんを金太郎飴にする
センター試験やおそらく共通テストでは、茎などの道管・師管の区別をさせるだけにとどまらず、
葉っぱの中での道管・師管の区別をさせると思います。
(少なくともセンター試験では、そういう問題があった)
そこで、茎を獅童さんの顔が放射状に並んだ金太郎飴だと考えます。
しかもこの金太郎飴、まだ柔らかいので、自在に曲がります。
さらに、ホールケーキを切り分けるように、獅童さんの顔ごとに分裂したひとつが葉っぱを通ります。
茎から葉っぱにむけて曲がるということは、
中心に近かったあごのほうが伸び、
頭のほうが屈曲することになりますよね。
ですから、葉っぱでは、獅童さんの顔が上下逆さまになっていることになります。
つまり、葉っぱの表側に近い方に道管、
葉っぱの裏側に近い方に師管があります。
道管・師管の配置がどうしてこのようになっているのか。
専門家や生物好きな人ならば調べるところなんでしょうけど、
大学受験の場合は、そこまで調べてもたいしたメリットはないので、
このようにゴロとかイメージとのこじつけなどで覚えることになります。
強烈なこじつけを自作すると、何年経っても忘れないので、
勉強が苦手な人とか、勉強している内容にいまひとつ興味が持てなくて勉強が楽しめない人にはオススメの方法です。
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