同志は多いほうがいい!受験者数を予測する【電卓で解く平均増加率】
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問題
問題
下の表は、ある資格試験の2xx1年から2xx4年の受験者数の対前年増加率である。
2xx4年の受験者数は325000人で、2xx5年の受験者数は、この期間の平均増加率で増加するとした場合、
2xx5年の予測受験者数は何人か。
答えは百の位を四捨五入せよ。
2xx4年の受験者数は325000人で、2xx5年の受験者数は、この期間の平均増加率で増加するとした場合、
2xx5年の予測受験者数は何人か。
答えは百の位を四捨五入せよ。
年 | 対前年増加率(%) |
2xx1年 | 38.3% |
2xx2年 | 29.2% |
2xx3年 | 2.3% |
2xx4年 | 15.4% |
√キーがあれば平均増加率は求められる
ビジネス数学検定でも平均増加率が出てきましたが、
どうやら統計検定でも平均増加率が出るようです。
この平均増加率の問題は、関数電卓があれば楽なのですが、統計検定は関数電卓の使用が禁止されているので、求めるにはちょっとした工夫を要するようです。
そこで、電卓を用いて、累乗と2乗根の操作を習得してみましょう。
2の累乗
\( \ 2^n \ \) (\( \ n \ \)は自然数)について考えてみます。
たとえば、\( \ 2^2=2\times 2 \ \) です。
この場合、「\( \ \times \ \) 」の記号は1つですね。
次に、\( \ 2^3=2\times 2\times 2 \ \) だと、「\( \ \times \ \) 」の記号は2つになります。
つまり、\( \ 2^n \ \) のとき、「\( \ \times \ \) 」の記号は\( \ n-1 \ \)個あることになります。
電卓では、「\( \ \times 2 \ \) 」の操作を初回だけ「\( \ \times \times 2 \ \)」で表し、
以降は「=」のキーを押すだけで、累乗が可能になります。
電卓操作 | 値 | = の数 | |
\( \ 2^2 \ \) | \( \ 2\times \times 2 \ \)= | \( \ 4 \ \) | \( \ 1 \ \) |
\( \ 2^3 \ \) | \( \ = \ \) | \( \ 8 \ \) | \( \ 2 \ \) |
\( \ 2^4 \ \) | \( \ = \ \) | \( \ 16 \ \) | \( \ 3 \ \) |
\( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) |
\( \ 2^8 \ \) | \( \ = \ \) | \( \ 256 \ \) | \( \ 7 \ \) |
\( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) | \( \ \cdots \ \) |
\( \ 2^n \ \) | \( \ = \ \) | \( \ n-1 \ \) |
256の8乗根を求める
それでは、おさらいがてら、電卓で\( \ 2^8 \ \)を求めます。 \( \ 2\times \times 2 \ = \ = \ = \ = \ = \ = \ = \ \)と操作して\( \ 256 \ \)が求められますね。
これを用いて、\( \ 256 \ \)の\( \ 8 \ \)乗根を求めていきます。
電卓で\( \ 256 \ \)を入力し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{256}=\sqrt{16^2}=16 \ \) より \( \ 16 \ \)が求められますね。 さらに\( \ 16 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{16}=\sqrt{4^2}=4 \ \) より \( \ 4 \ \)が求められますね。 再度\( \ 4 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{4}=\sqrt{2^2}=2 \ \) より \( \ 2 \ \)が求められますね。
ここで、確認してほしいのは、√キーを押した回数です。
3回押していますね。 \( \ 8 \ \)乗根の\( \ 8 \ \)は、\( \ 2^3 \ \)とも表せます。この指数(右肩に乗っている小さな数字)が√キーを押す回数となるのです。 練習がてら、\( \ 2^16 \ \)を求めて、その\( \ 16 \ \)乗根を求めてください。
\( \ 2^16=65536 \ \)
\( \ 2\times \times 2 \ \) のあと \( \ = \ \)を15回押すと求められます。
\( \ 16=2^4 \ \) より、
√キーを\( \ 4 \ \)回押すと\( \ 2 \ \)に戻ります。
これを用いて、\( \ 256 \ \)の\( \ 8 \ \)乗根を求めていきます。
\( \ 8 \ \)乗根は\( \ 2^3 \ \)乗根とも表せることから、ピンとくる鋭い方がいらっしゃるかもしれません。
\( \ \sqrt{256}=\sqrt{16^2}=16 \ \) より \( \ 16 \ \)が求められますね。 さらに\( \ 16 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{16}=\sqrt{4^2}=4 \ \) より \( \ 4 \ \)が求められますね。 再度\( \ 4 \ \)を入力されていることを確認し、√キーを押します。
\( \ \sqrt{4}=\sqrt{2^2}=2 \ \) より \( \ 2 \ \)が求められますね。
ここで、確認してほしいのは、√キーを押した回数です。
3回押していますね。 \( \ 8 \ \)乗根の\( \ 8 \ \)は、\( \ 2^3 \ \)とも表せます。この指数(右肩に乗っている小さな数字)が√キーを押す回数となるのです。 練習がてら、\( \ 2^16 \ \)を求めて、その\( \ 16 \ \)乗根を求めてください。
\( \ 2^16=65536 \ \)
\( \ 2\times \times 2 \ \) のあと \( \ = \ \)を15回押すと求められます。
\( \ 16=2^4 \ \) より、
√キーを\( \ 4 \ \)回押すと\( \ 2 \ \)に戻ります。
\( \ 2^n \ \)乗根しか出ない
√キーがあれば、なんでも求められそうですが、実は\( \ 3 \ \)乗根や\( \ 5 \ \)乗根などの奇数乗根は求められません。
また、\( \ 6 \ \)乗根など偶数乗根も無理です。
関数電卓やエクセルなどの表計算ソフトが使えるならば問題ないのですが、これらの使用が禁止されている試験の場合は、電卓だけで出すのはかなり難しいです。また、\( \ 6 \ \)乗根など偶数乗根も無理です。
ゆえに、もう「出ない!」と思っていていいと思います。
問題
下の表は、ある資格試験の2xx1年から2xx4年の受験者数の対前年増加率である。
2xx4年の受験者数は325000人で、2xx5年の受験者数は、この期間の平均増加率で増加するとした場合、
2xx5年の予測受験者数は何人か。
答えは百の位を四捨五入せよ。
2xx4年の受験者数は325000人で、2xx5年の受験者数は、この期間の平均増加率で増加するとした場合、
2xx5年の予測受験者数は何人か。
答えは百の位を四捨五入せよ。
年 | 対前年増加率(%) |
2xx1年 | 38.3% |
2xx2年 | 29.2% |
2xx3年 | 2.3% |
2xx4年 | 15.4% |
解法
$$\begin{align}\sqrt[ \left( 2xx5-2xx1\right) ]{ 1.383\times 1.292\times 1.023\times 1.154}-1=&\sqrt[ 4 ]{ 2.109 }-1 \\\\ =&1.205-1 \\\\ =&0.205\\\\ =&20.5\rm{(%)}\end{align}$$電卓の操作
\( \ 1.383\times 1.292\times 1.023\times 1.154 \ = \ \) をします。√キーを2回押します。
\( \ -1 \ \) をします。
\( \ \times 100 \ = \ \)をします。
2xx5年の予測受験者数
平均増加率が\( \ 20.5 \ \)%とわかりました。$$\begin{align}2xx5\rm{年の予測受験者数}=&2xx4\rm{年の受験者数}\times \left( 1+\rm{平均増加率}\right) \\\\ =&325000\times \left( 1+0.205\right) \\\\ =&391625 \end{align}$$
答えは百の位を四捨五入するので、\( \ 392000 \ \)人
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この記事のタイトルは『同志は多いほうがいい!受験者数を予測する』です。
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