「大人って長いよ?」はホントだよ?!【ChatGPTを使ってみよう!】
今、学ぶ立場、学ぶ年齢の人は、やりたくてやっていることもあるでしょうが、
同時に不本意ながらやらされていることも多いと思います。
そんなとき、ChatGPT のように便利なものに出会えば、
誘惑に負けてしまうのも無理からぬことでしょう。
ChatGPTなどの生成系AIは、求めに応じて、瞬時に面倒なことを解決してくれるので、
自力でやるべきとわかっていても、その魅力に抗えないのが人間の性だからです。
しかし、今の自分を甘やかすことは、長く大人として生きていかねばならないその後の自分を苦しめるおそれがあります。
実は、あなたの考える力を磨いてくれるのは、「不本意なこと、めんどくさいこと」なのです。
なぜ、ネガティブな感情を持つのか。どうすればこれを解決し、スムーズにコトを進められるのか。
こういう試行錯誤こそが、人間の生きる力である、「考える力」を磨くのであり、
ここを避けて、安易に答えにたどり着くことばかりを求めれば、
年若い人たちに軽んじられる「ちょろい大人」になってしまうかもしれないのです。
考える力を磨かねば、
あなたが大人になったとき、年若い世代に侮られ、出し抜かれても長く長く気づかない、気づけないかもしれないのです。
現在、年若いあなたならよくお分かりでしょう?
いま、年若いあなたも、数年のうちに大人とみなされます。
最近は、民法上の成人が18歳以上となりましたから、
現在中高生の人が子供でいられる期間は、5年を切っているといえます。
そして、そこから10年ほどの間には、
かつてのあなたのような年若い人と関わり、導かねばならなくなります。
つまり、出し抜く立場でいられる時間は短く、
あとは出し抜かれる立場の人生が延々と続くのです。
安藤サクラさんが、「大人って長いよ?」というセリフを言いますが、まさにそのとおり。
年若い人たちに仮想敵とみなされる人生のほうが長いのです。
20年弱の学びをストックにして、60年から80年、大人として生きねばなりません。
年若い人の行動をピシッと制し、よい大人になれるよう導けるか、
次世代に出し抜かれる情けない大人にしてしまうのかは、
いま現在の自分自身をどう律するか、
どれだけ、めんどくさいことをやれるかにかかっています。
めんどくさいことを少しでもなくす、低減、軽減させるために世の中は進歩してきました。
しかし、めんどくさいことがあるからこそ、楽にこなせる道具の功罪や価値も見いだせるのです。
めんどくさい体験をしているからこそ、新しい道具の価値や適切な活用の仕方を考えることができるのです。
かつて、洗濯は洗濯板と金だらいで行っていました。
1枚1枚ゴシゴシとこすり洗いをし、水を含んで重くなった衣服を絞り、干さねばなりませんでした。
家事は女性が行うもの。という考えが一般的でしたので、女性がこれらの重労働を担っていたわけです。
しかし、洗濯機が登場したことで、女性は少しずつ重労働から解放されました。
このときの感動は、ボタン1つで乾燥までしてくれるような洗濯機が当たり前の時代に生きる私たちでは、想像もつかないものでしょう。
生まれた時から洗濯機があった世代の私が、「洗濯板で手洗いしましょう!」なんていう気はありません。
プログラムを組めば、人間と同等かそれ以上の仕事をしてくれるのですから、
不便な時代に戻る必要はないと思います。
しかし、自分の頭で考えることを放棄するのだけは、
どんなに世の中が便利になろうともするべきではありません。
私たちの体は、細胞分裂によって維持されています。
その時、遺伝子も複製されて、維持されるのですが、
染色体の末端には、テロメアという構造があり、このテロメアは分裂するにつれ、短縮される特徴があるそうです。
そして、このテロメアが短くなりすぎると、その細胞は細胞分裂を行わなくなります。
「考える」ということは、精神のテロメアのようなものです。
安易な効率化やコスパ・タイパ重視の姿勢は、精神のテロメアを短くしてしまいます。
次世代は、その短いテロメアを当然のものとして引き継ぐわけですから、
世代を重ねるにつれ、どんどん短くなってしまいますね。
こうして精神のテロメアが、これ以上分裂し、複製できない。となったとき、
人間は、自らが生み出した人工知能に乗っ取られ、支配されてしまうかもしれません。
いま、あなたが、めんどくさいことに立ち向かうのは、自分自身のためだけではなく、
まだ見ぬ次世代へのためでもあるのです。
あなたの生きる今日やその言動は、すべてあなたの将来や、次世代の幸せにつながっています。
小さな行動の積み重ねが、世の中を動かし、未来を形づくるのです。
あなた自身や、次世代も快適に自由に人間らしく生きるために、
いまこの瞬間を大切に、学んだり考えたりしてください。
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