税込価格から定価を求める【税込価格から定価と税額を求めよう】

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それでは、 今回からいよいよ税込価格から定価と税額を求めていきます。
インボイス制度に関わる人は、 何度か読み返してください。

平屋から2階建てで示すよ

 前回までで、
消費税率が10%のとき、その税額は、定価を10等分したうちの1つ分に相当するので、
税込価格は、 定価×1.1で求められるとお話ししました。

今回は、 定価、 税額、 税込価格の図を2階建てで表してみます。

2階建てにすると分数に見えてきませんか?

レモンのライン
定価は、 税込価格を11等分したとき、 その10個分に相当します。

分数でいうと、\( \ \displaystyle\frac{1}{10}\times 10=\displaystyle\frac{10}{11} \ \) ですね。

また税額は、 税込価格を11等分したその1つ分に相当します。

分数でいうと、\( \ \displaystyle\frac{1}{11}\times 1=\displaystyle\frac{1}{11} \ \) ですね。

さらに、 定価と税額は、 10:1の関係になっていることに気づけましたか?

先ほどの式を用いると、
定価の\( \ \displaystyle\frac{1}{10} \ \)、 すなわち、定価を\( \ 10 \ \)で割れば、税額が求められるということになります。

$$\begin{align}\frac{1}{11}\times 10\times \frac{1}{10}=&\frac{10}{11\times 10} \\ =&\frac{1}{11} \end{align}$$

税込価格から定価を求める公式

今回は、 税込価格から定価を求める練習をしましょう。

これまで、ひとまとまりのものを等分にする。という感覚を身に着けてほしかったので、
分数を用いて説明してきましたが、
分数は、 電卓で表しにくいので、 もう少し変形してみようと思います。

しばらく、こちゃこちゃと変形しますが、
難しい人は、一番最後に「税込価格から定価を求める」公式を示しますので、
ここはぼんやり見ていてください。
$$\begin{align}\frac{10}{11}\times 10=&\frac{10}{11} \\ =&\frac{10\div10}{11\div10} \\ =&\frac{1}{1.1} \end{align}$$

税込価格と定価は、 \( \ 1.1:1 \ \)の関係にある。
では、 税込価格が\( \ t \ \)のとき定価\( \ x \ \)はいくらか。

\( \ x=t\times \displaystyle\frac{1}{1.1} \ \)

\( \ x=t\div1.1 \ \)

\( \ {\rm{定価}}={\rm{税込価格}}\div1.1 \ \)

で求められることになります。

練習問題

それでは、6つ練習問題を出します。
電卓片手に計算してみてください。
答えは、まとめて示しますので、
メモしておいてくださいね。

第1問

税込価格が100円(\( \ t=110 \ \))のとき、
定価(\( \ x \ \))はいくらか。

第2問

税込価格が275円(\( \ t=275 \ \))のとき、
定価(\( \ x \ \))はいくらか。

第3問

税込価格が132円(\( \ t=132 \ \))のとき、
定価(\( \ x \ \))はいくらか。

第4問

税込価格が11,000円(\( \ t=11000 \ \))のとき、
定価(\( \ x \ \))はいくらか。

第5問

税込価格が4,015円(\( \ t=4015 \ \))のとき、
定価(\( \ x \ \))はいくらか。

第6問

税込価格が107,800円(\( \ t=107800 \ \))のとき、
定価(\( \ x \ \))はいくらか。

答え

第1問

\( \ 110\div1.1=100 \ \)

定価:100円

第2問

\( \ 275\div1.1=250 \ \)

定価:250円

第3問

\( \ 132\div1.1=120 \ \)

定価:120円

第4問

\( \ 11000\div1.1=10000 \ \)

定価:10,000円

第1問

\( \ 4015\div1.1=3650 \ \)

定価:3,650円

第1問

\( \ 107800\div1.1=98000 \ \)

定価:98,000円

油断するなよ?!

今回は、「定価を求めたいなら、税込価格を1.1で割ればいい」というのが、わかっていただければ十分です。

次回、もう少し実践的な内容に入りますので、
公式と電卓操作をしっかり覚えておいてください。

それでは、今回はここまで。

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プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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