不安は書きなぐって捨てる【 大学入学共通テストにむけて 】
大学受験とは試験教科や科目の勉強がすべてではありません。
いかに質のよい日常生活を過ごすかも重要なポイントです。
教科・科目の指導は、すでによい先生が携わってくださっているでしょうから、
元・再受験生の私は、実体験に基づいた試験当日までの注意点や会場での過ごし方などについて書いてみようと思います。
思考は無限ループする?
ネガティブな思考は、1日1万回くり返されるといいます。
それも、恐ろしいことに、意識していないときでもくり返されてしまうとのこと。
ちょっと計算してみました。
\( \ 10000\div24=416.7 \ \)
\( \ 416.7\div60=6.9 \ \)
\( \ 6.9\div6=1.15 \ \)
1時間に416.7回、
1分間に6.9回、
10秒に1.15回。
いやなことを考える→いやな気分になる→だめだ、ポジティブにならなくちゃ。考えるのをやめなくちゃ。→考えないようにしよう→でも・・・
たしかに。この負のループ、10秒もあれば十分周回できますね。
1日1万回なんて、数学的にはまだまだ有限の域ですが、人がネガティブに傾くには十分すぎるほどの回数だといえます。
脳は否定語を理解できない
そして、困ったことに「考えないようにしよう。」とすればするほど、意識し、考えてしまいます。
心理学で「シロクマ実験」なるものがあるそうです。
「シロクマのことを思い浮かべないでください。」と指示すると、被験者は、写実的か、デフォルメされたかわいいイラストかは別として、みんな頭の中にポンッ!とシロクマが浮かんでしまうんだそうです。
これは、人の脳が否定語を理解できないからなんだとか。
そして、否定語を省いた部分を指示と認識してしまう。
たとえば、小さな子供に、
「ほら、そっち行かないで!」とか、
「は〜し〜ら〜な〜い!」とか、
「こぼさないように!」と言うと、
結構な確率で行ってはいけない方に走って行ったり、こぼしたりしちゃいますよね。
注意したつもりが、子供の脳内では、
「そっちへ行って!」
「走って!」
「こぼして!」
と逆の指示に変換されてしまうからだったんですね。
そして、否定語が省かれた逆の指示に変換してしまうのは、
子供だからではなくて、人間の脳の特性だから、仕方がないんですよね。
ダチョウ倶楽部や出川哲朗さんの「押すな!押すなよ!」ってフリから熱湯風呂に落とされる一連のくだりや、
昔話の「まんじゅうこわい」も、人間の脳が否定語を理解できない特性を活かした芸やはなしだといえます。
ネガティブなことを考えないようにしよう。と思っていても、
無意識下では、ネガティブなことを考え、なんならありありとビジュアル化してしまう。
イメージが浮かぶと、脳はそれが目指すゴールなんだと、せっせと実践するようにしむけてしまいます。
望ましいか望ましくないかじゃなく、イメージできたものは望ましいことと変換してしまうのが脳の厄介な性質なんでしょうね。
不安こそ書きなぐれ!
この厄介な思考のループ、止める方法はないのか。
あります。
「紙に書きなぐり、捨てる」ことです。
ネガティブな思考のループが脳内でぐるぐると渦巻くのは、アウトプットされないからなんです。
心のおもむくまま、思いついたまま、思う存分、ネガティブな思考を書き出してください。
内にとどめておいたものを、一気に吐き出すのはなかなかしんどいことだろうと思いますが、
ずっととどめておくのは、もっとだめ。
吐き出すときよりも何倍もしんどくなります。
心の底に溜まったどす黒い澱を出し切るには時間も回数も必要でしょうが、
無理をせず、めげずにやってみてください。
書き出せたら、くしゃくしゃに丸めて捨てるもよし、
びりびりに破いて捨てるもよし。
書き出されたネガティブな思考は、もうあなたの脳内には戻れません。
あなたの脳から出ちゃいましたからね。
そして、紙ごと捨てることでリセットされるのです。
メタ認知で自らの弱さを受容する
実際私もやってみたことがありますが、書きなぐった紙を捨てたときの爽快感はハンパなかったです。
書き出すことで、現在の自分が抱えている問題や、またそれについて悩んでいる自分を客観視することができます。
文字化することで、改めて(ああ、こういう問題を抱えているんだ)と再認識できるんですね。
ここで、問題と自分との間に適切な距離が生まれます。
ミクロな視点から、少しマクロな視点に切り替わるので、問題の全体像や本質を正確に把握できるようになります。
すると、まず、いい意味で開き直るんですよね。
では、どうすれば、この悩みは解決できるか。
と。
こうなると、しめたものです。
徐々に解決法や、新たな発想、アプローチを思いつけるようになります。
人間、本当に強くなれるのは、自分の弱さを受容した瞬間からです。
また、人間にとって最も辛いことは、自分で自分を否定することだとも思います。
(強くならなきゃ)というのは、(弱い私はダメだ!)と言っているようなもの。
変な言い方ですが、自分と四六時中いるのは自分です。
四六時中否定されて、へこたれない人はいないでしょう。
自分の弱さを克服しようとすることは、もちろん大切なことです。
まちがいなく、人生を意味深いものにする要素です。
でも、一歩踏み出したいなら、まずは、現在の弱い自分を受け入れること。
自分で自分を受け入れたら、解決方法や理想の自分に近づくための具体的なマイルストーンが自然に湧き出てきます。それはもうびっくりするぐらい滔々と。(笑)
大学入学共通テストに向けて、毎日一生懸命勉強しているでしょうが、気がつけば今年もあとわずか。
年が明ければ、あっという間に試験日がやってきます。
本当はよくがんばっているのに、それでもまだ足らないような気がして不安になってしまうんですよね。
計算上、ネガティブな思考は10秒たらずで周回できるとわかりました。
イメージ化されてしまってからでは、払拭できませんので、
少しひとりになれる時間を設け、不安な気持ちを紙に書きなぐりましょう。
ほかにもいろいろ書いてます♪
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