私たちは、分断・断絶の危機に面しているかもしれない【効率よくKDP出版したい】
原文書籍を入手する
現在は、直近出版したいものの作業を進めながら、
同時並行で来年以降の準備を進めているところです。
まずは、訳出したいものや扱いたい作品が収められている本を入手することにしました。
ほとんどの本は、図書館から借りることができるのですが、
長期的なプロジェクトになるでしょうし、
図書館の本だと、借りたり返したりがめんどくさいので、
思い切って中古本を買うことにしました。
さびしい現実に直面した
いざ、原文書籍を買う段になって知ったのですが、
今や、国文学系や日本の思想家の本は、
ほぼ絶版状態で、
新品の本を買えなくなっています。
中古本は安くて助かりますが、
新品で買えない。というのは、
国文学科卒の端くれたる私にしてみれば、
なんともさびしい状態です。
また、買った中古本のほとんどが、40年以上前に発行されたもの。
すなわち昭和の頃の本だったりするのです。
箱や本の表面は、経年劣化も認められるし、
本を開いてみると、カビくさいにおいもするのですが、
モノ自体は、
購入者が未読のまま手放してしまったのではないかと思うくらい、
まっさらな状態であることが多いです。
つまり、
これらのジャンルの本は、出版されていた頃にも
原文で読めない人が多かったことがわかります。
古典そのものがレッドデータブックに?!
令和の今は、
出版すらされないのですから、
訳出本でも出さないと、
それほど遠くない将来には、日本には名著があったことすら知らない人たちばかりの世代に移り変わってしまいます。
今は、国文学科を有する大学が、
全国でも14校しかないようですし、
高校の国語で、
古典や小説にかける授業数も減っているようですので、
オリジナルを労なく読み味わえる人はますます少なくなることでしょう。
絶滅危惧種を列挙した本を「レッドデータブック」といいますが、
日本の近代以前の文章は、まさにそれ自体が「レッドデータブック」になっているといえるでしょう。
現在の日本は、数学や科学などを重要視し、
まさに国民総理系化をめざしているようにも見えますが、
日本語で西洋から伝わった自然科学をこなせているのは、
懐の深い文化や思想、伝統があったからです。
どんなに時代が移ろうとも、
母国語で自然科学を理解できるようにしてくれた先人たちの思いをくみ取れる人が、
一定数いなければ、それは真の進化・発展とはいえないのではないでしょうか。
再度みずからの文系の能力を使って、先人たちの思いを再発信することではないかと考えています。
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