王道テンプレート?【生き残れ!読書感想文は自己表現のサバイバルゲームだ!】

2022年10月4日読書感想文

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「型なし」でかたなしになる

2022年の7月、8月は自身がこの読書感想文に関する記事を書いていたからかもしれませんが、
Googleさんがおすすめしてくるニュースに読書感想文に関する記事がいくつか入っていました。
その中で、「感動!自分が子供のころにもこんなのほしかった!」みたいなコメントつきで、
読書感想文のテンプレートの写真が載ったSNSが記事になっていました。

Lukia_74

Lukia

やっぱり、みんな「型」がなくて困ってたんだよね…。

と思ったしだいです。

思ったり考えたりすることは「型」にはめるべきではありませんし、はまるわけもないのですが、
その表現の仕方(書き方)については、「型」にはめ、きっちりとトレーニングするべきです。

Lukia_74

Lukia

文章を書かせる側(指導者)が、何を「型」にはめるべきか、明確にできていなかったのが、
読書感想文嫌いを増やしてしまった原因かもしれませんね。

ちなみに、私が持っている国語便覧にも、読書感想文のテンプレートがありましたので、
今回は、それをもとにして、私の考える読書感想文に書いてほしい要素をお伝えしたいと思います。

「型」との向き合い方について

これまでに、読書感想文の書き方を習ったことがない、
つまり、「型なし」の状態でやってきた場合は、
型を知ること、いったん型にはめることは必要だと思います。

実践を通じて、読書感想文に盛り込んでほしい事項を知ることができますからね。

しかし、いつまでも「型」に頼るのはよくないとも思います。

依存心が強い人だと、これに当てはめて書いておけばいいんだ〜と思考停止してしまいます。

広く配布されているテンプレートならば、枠通りの文章が量産されてしまい、
個性のない、おもしろみのない文章になってしまうおそれもあります。

また、テンプレートの与え方にも注意が必要です。
たとえば、低学年のまじめな性格の子の場合、テンプレートを絶対視してしまうことが多く、
本来の学力や普段の様子に比べたら、相当拙い文章になってしまうことがあります。

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Lukia

学力と表現力は正比例しないんだなぁ。と感じた出来事でした。

表現のトレーニングは、学習と比べれば回数が少ないですから、
表現力が、学力と即座に比例するものではないことは明らかです。

そして、これからの人たちには、表現力が求められますので、
折にふれて、トレーニングをする必要があります。

有効なトレーニングになるよう、
テンプレートは、学年・年齢・集団の学力・書かせるねらいなどに応じて、
読書感想文を課す大人が、都度作成することが望ましいと考えます。

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Lukia

たとえば、以下に示すテンプレートは、高校生向けの国語便覧に載っているものですから、
このまんま小学校1年生に与えたら消化不良を起こしてしまいますね。

国語便覧に載っているテンプレート

私が持っている国語便覧は、
数研出版の「プレミアムカラー国語便覧」です。
発行が2017年なので、2022年現在、新版が出ているかもしれません。

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まずは、構成と、書くことを示します。

導入

① 作品の紹介
② 本を選んだ理由
③ 主題(感想の中心)の提示

展開

④ 特に感動した部分や内容
読み手にわかりやすいように、本からの引用や本の内容の要約を入れる。
引用は正確に。
⑤ 実体験などの具体例との関連付け
自分の実際の体験の考えと関連させて、感想を述べ、内容に説得力をもたせる
⑥ 読書による自分の考えの変化
その感想をもつに至るまでの自分の意識の変化や考えの深まりを表現する。
⑦ 本から学んだこと。本を読んで自分が得たものや今後の抱負を表現してまとめる。
レモンのライン 国語便覧に載っていた「読書感想文のテンプレート」は、まさに王道です。
おそらく、この通り書けば、かなり完成度の高い読書感想文になることでしょう。
しかし、このテンプレートは、使う人に相当な文章能力が求められると思います。
そして、800字とか1200字で書くにしては、書く事項が多すぎるような気もしますし、
王道テンプレートゆえに固いな。という印象も受けるんですよね。
そこで、独断と偏見(?)で、このテンプレートをシンプルにしてみようと思います。

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プロフィール

Author Profile
Lukia_74

元・再受験生、元塾講師、元高校非常勤講師。広島育ち。
中・高国語の教員免許を取得するも、塾講師時代は英語や数学ばかり教えていた。
思うところあって大学再受験を決意。理転し、数学Ⅲ、化学、生物を独習する。国立大学へ合格するも、2018年3月に再受験生生活にピリオドを打つ。
モットーは「自分の予定はキャンセルできても、生徒の予定はキャンセルできない」と「主婦(夫)こそ理系たれ」。
広島のお好み焼きとグレープフルーツが大好き。どっちかというと左党。楽しみはひとりカラオケ。
高校で教鞭を取った経験から、現在は「現代文」と「小論文」の指導力アップを目指し、自己研鑽中。最近は趣味として高校数学を解く。

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Posted by Lukia_74